さよならはそっと 袖にしまった 記憶なんて 時が過ぎれば 一つ一つ 薄れてゆくもの 曖昧なまま 隠してた 百年の恋も溶けた だけど だけど だけど 思い出せば切なくて ああ もっと 素直にはしゃぎたかった 逃げずに怒りたかった どんな表情も ちゃんと見てほしかった 思いきり泣きたかった 強がりを重ねて 呆れるほど 夢を見ていた ふがいないな 忘れたはずの 声が今も 胸を締め付ける 行く当ても 帰る場所もない この痛みは どうしたらいい? もしも もしも もしも あの手を離さなければ… ああ ずっと 隣で歩きたかった そばで眺めてたかった そんな何気ない 瞬間が愛しかった 呼び捨てしてほしかった 開いた距離はまだ あの日のまま あの時のまま 朝いれた 飲みかけの 冷めたピーチティーみたいに 淡く甘く どこか寂しい そんな一時を まだ求めてたの? ああ もっと 上手く恥じらいたかった 卒なく甘えたかった どんな表情も ちゃんと見てほしかった 花火とか行きたかった 強がりを重ねて 呆れるほど見た 夢の行く末を もう少しだけ 見ていたかったなぁ さよならはそっと 袖を濡らした