真っ赤な夜の 夜のヴィブラート 雨の夜のドアを叩く 私は惨めな濡れ猫 ドアの向こうから漏れ聴こえてくる それはあなたの甘いヴィブラート エコーが 気持ちいいでしょ ごきげんそうにね あなた だけど趣味の悪い歌だわ その女の趣味なんでしょ あなたは酷い男 歌なんてうたってる場合じゃないわ あなたは気づかないのね あたしの心の渇きなんてまるで おかまいなしに次の曲 だまされないでね あんな女にやられちゃってさ 仔犬すぎるよ まったくね この安っぽい街の角 思い出も腐ってく へんな匂いをプンプンさせながら 街が溶けて腐ってゆくわ 崩れてしまえ 消えてしまえ この酸性の雨に溶けてしまえ ドアを叩く私は惨めなぬれ猫 シケたツラしてんじゃねーよ ビンボーくさく ユーノウ? I’m the man called キング・オブ・スナック マイクひとつありゃ 店中即攻ロックよ 十八番を聴きゃあ もっと驚くヨ だってまだ早ぇーし帰りたくねーの うっせーし切っとこう ダサい着メロも オレぁ行っちゃうよ今夜は まずそのボトル空けちゃって いこうや WHAT WHAT! 扉の向こうで 嗚呼 嗚呼 嗚呼 嗚呼 それは真っ赤な真っ赤な 真っ赤な夜の夜の 夜のヴィブラート おしぼりで顔ふいて 赤ちゃんみたいにね 甘える口もとみてたらね 罪がなさ過ぎで笑っちゃったよ いっそこのまま いっそこのまま放置して帰る 事ができたなら 本当にどんなに楽でしょ ダメなあなた 一生このままこの店のママにさ 面倒みてもらいなよ のしつけて差し上げるワ あなたは酷い男 歌なんてうたってる場合じゃないわ あなたは気づかないのね あたしの心の渇きなんてまるで おかまいなしに次の曲 だまされないでね あんな女にイカれちゃってさ 幼な過ぎるよ まったくね 流れ出すブルージーなイントロ 紡ぎ出す人生の陰と陽 オレはショウ・ストッパー ザ・スナック・ロッカー 界隈じゃ知らなきゃ モグリのトップ・スター カウンターにて半身で熱唱 流れ落ちるママの厚化粧 ネオンの海原漂う難破船 (次は誰だ?)私です。 ワンスアゲイン 雨の夜のドアを叩く 私は惨めなぬれ猫 ドアの向こうから漏れ聴こえてくる それはあなたの甘いヴィブラート エコーが 気持ちいいでしょ ごきげんそうにね あなた だけど趣味の悪い歌だわ その女の趣味なんでしょ はいどうも さよなら