夜の街角で 酔って口づけた 通り雨に濡れた肩を抱き 煙草の薫りと 溜め息からめて 囁いた愛の言葉 忘れない あの時よ 帰らない あの夜 かりそめの恋だとは 知らないで抱かれてた 「逢いたくなったら すぐおいで」 指先ひとつで 身悶えして 青山あたりで 歩き疲れたら 『ラジオ・バー』でお酒呑みながら 柳の細道 ドアを開けた瞬間(とき) 心に沁むジャズのメロディ もう二度と 離さない すがりつく 背中に 痛いほど 爪を立て この街は夏疾風(なつはやて) 私の心に火をつけた イケない遊びと 悪戯な瞳(め) 夜の街角で酔って口づけた 通り雨に濡れた肩を抱き さよなら恋人 また逢える日まで 燃え尽きた愛のカタチ 外苑並木の 銀杏(いちょう)が色づき ビルの谷間に秋が訪れ すれ違う人が あなたに似ている 振り返れば姿哀しい 見果てぬような恋の幻想(ゆめ)よ