深夜の風がカーテンを撫でた 使い古した携帯が鳴った 「久しぶり、最近どう?笑笑」 見慣れた身勝手な文章だ あなたのせいで泣いたあの日々も あなたのせいで空いたあの穴も 「久しぶり」で埋められると思う 図太い神経が恐ろしいわ あなたはね 黒髪の方がずっと似合っていたし あなたがね 深夜、SNSに載せるポエムだとか マネキン真似した成金みたいな ネックレスとかもね 今となってはあなたと一緒だなんて 恥ずかしくて堪らない の! もうほんと嫌になったの もうほとほと 愛想尽かしたの ねえ、勘違いしないでね もう私もあなたもただの他人なの 拝啓、元彼氏様 確かにいいとこも少しあった 優しいとこや背が高いとこ 子供が好きで、映画で泣いて お米の粒を残さないとこ あなたのおかげで越えられた夜も あなたのおかげで知った音楽も 忘れてないよ ありがとね けどそれとこれとはもう話が 別だわ! たまにはね 「あの人、今頃どうしてるのかな」 だとか 私だって 思ったりしたりしないこともないけ れど いつだって 自分の 気分次第でいるあなたのことを 好きになってしまった昔の私が 憎くて、許せないの! もう微塵も好きじゃないのよ もうミジンコより興味無いのよ もう、連絡しないでね。 もう私はあなたのものじゃないの! もうほんと嫌になったのに もうほとほと愛想尽かしたのに ねえ、勘違いしたくない 今でもたまにあなたを 思い出しちゃうのは 愛なんかじゃないわ、 ただの情だから 愛情があったから 拝啓、元彼氏様 「最低。」
