わたしは金魚 小さくて 美しい金魚 赤いスカートひるがえし 優雅に泳ぐの みんながわたしを眺める 賞賛の言葉をかける 感嘆の声をあげるの 慈しみ可愛がるの だけど 大海を知らない 冒険なんて出来ない ここを出たら死んでしまうから 運命の中で囚われているの わたしは金魚 弱くて 儚い生き物 ガラスの中の四角い森 そこがわたしのお家 みんなの心を 和ませるためだけに生きているのよ それでも夢見ているの 自由にはばたける世界 いつか 七色に輝く四季 愛する人の温もり わたしのこの肌で感じたい 世界のすべての美しさたちを 大海を知らない 冒険なんて出来ない ここを出たら死んでしまうから いつかここを出てみたい 星が煌めく夜空を ほほになびく風を感じたい あなたの世界を感じてみたいの