乾いた海の跡 望んで まだ見ぬ対岸を描く 囚われの心のままなら こんな傷みも知らずにいた 美しい詞を告げたひと 夜明けも待たずに 果てのその先を泳ぐ 虫の唄 眠らず君と聞いた記憶 手を ただ結んで 半色でも 遠い国でも 短い一章に生まれた夢を 抱きしめに行こう 僕ら何も知らない こどものままいられない そしていつかは溶けゆく 世界の一部へと 小さな繭のよう まるくなって安心して 眠りたい それだけの 祈りを… やがて崩れゆく時と 廃園の中で とめようもなくただ君といま生きよう 手をかたく結んで どんな扉を選んでもいい まっすぐな瞳で見つめる ほほ笑む その姿がすべて 「耳をすまして。潮騒がきこえる」