君のお墓を作ろうか。 (冬の庭に新しい) (柿の木が植えられる) (悲しみが消えるように) 君のお墓を作ろうか。 墓穴は半径一キロだ。 深さはだいたい三百メートル。 クレーターみたいなお墓を作ろう。 だって君はもういない。 君のお墓を作ろうか。 (晴れた日) 塚は半径一キロだ。 (君の名を) 高さはだいたい三百メートル。 (思い出して) 山みたいなお墓を作ろう。 (寂しくなって) それでも君に届かない。 (それでも君に届かない) 君のお墓を作ろうか。 (君に届けよ) 墓碑には小さな柿の木を。 (柿の実は甘くなるように) 甘い甘い実がなるように。 小さな素朴なお墓を作ろう。 柿の木にもし、 (柿の実がなったなら) 実が付いたなら。 (君がいない冬の庭は) 君のお墓にお供えしよう。 (お供えしよう) そうして毎年会いにいく。 (毎年会いに行く) 柿の木もろとも朽ちるまで。 (君の名前忘れるまで) この悲しみが消えるまで。 (風が吹くだけ) 君のお墓を作ろうか。 君の名前を忘れるまで。 忘れてもう一度思い出すまで。 (忘れてもう一度思い出すため) 君のお墓を作ろうか。 (春の日を思いながら) (冬の庭は今日も晴れて) (冬の風に 吹かれようか) (お墓一つ 作ろうか)
