深い夢から覚めて隣を見ても… 君は、やっぱりいなくて それはまるで物語の プロローグのような朝で 僕はまだ、空を見て 君に何ができたか… そんな事ばかり考えてる 小さな手を しっかりと握りながら 桜の蕾は もう花となり散り始めたよ 空から見る世界は 何色に見えますか? この場所は私の特等席なの 今日からあなたとお腹の子の 三人の秘密ね この川一面にね 桜の花が敷き詰められて ここから見る世界は まるで色が変わって見える 三人で見たかったな…と言う 君の横顔は 今にも泣きだしそうで 何もできない僕はただ 君に何ができるか そんな事ばかり考えてる 君は僕の手を握り 何もしなくていいの ただ…隣にいてくれるだけ それだけでいいの もう一つだけ…私の事 忘れないで 約束ね… そんなの嫌だよ 約束じゃないよ これからもずっと一緒なの だってその景色を 三人で見るんだもん それが約束 それだけが約束だよ 二人の想いが頬を伝う うん…約束ね 約束な 桜の蕾が芽生えた頃 君はもう 僕の前で笑う事はなくて 何もできない僕はただ 僕の息も止めてと 願い縋りついたの その時 産声あげた小さな命に 君が 私の分まで 生きてなんて言ってるようで… こぼれ落ちる想いが声となり叫んだ 桜川に浮かぶ一枚、一枚に願うの どうか空の上でも幸せであってね ねぇ?聞こえていますか? この子に君の名をつけたんだ 君が見せたかったのは… この色だったんだね 桜の舞い散る季節に…