例えば、君の名前も知らないで、 下手に演じている 見様見真似の感情論。 触れることすらもう 叶わないんだよ。 綺麗事が嫌に感じる。 少しずつ霞んでいく 淡い夢の続きを、 手繰り寄せているこの手がどうも 醜いままで。 名前もないような温い感覚を 頼りに、 閉ざされた世界で。 君の模倣みたいな僕を嗤ってよ。 息をする 度に溢れていくこの感情も、 満たされない。 明日が来ないことばかり、 望んでしまっている。 貧しさに息が詰まっているの。 それだけを今、 幼い脳内に押し付けて。 報われてしまうことがずっと 怖かったんだよ。 苦しまないように生きている。 例えば、 二十年後僕は何をしている? まるで悪魔に縋っているみたいで。 触れるほど痛む、 柔い輪郭を辿るように、 ありのままを見せて。 揺らぐ死生観のような姿を 模している。 見透かしたようなその瞳が 嫌いだった。 眩しくて手を伸ばせないまま、 僕は… 名前もないから、 温い体温で溶かしてよ。 空っぽに朽ち果てて。 心臓の音だけが僕を縛っている。 不幸自慢さえも 僕の居場所のように思えた。 涙さえも拭えなくなるから、僕を、 間違いにさせてよ。
