マモン 「まだー?サプライズ。 パーティ始まってもう3分は 経つんですけど」 ルシファー 「マモン、 ずいぶん落ち着かないな」 マモン「そうか?」 ベルフェゴール 「まー、無理もないよ。 マモンは一刻も 早くあいつに会いたいもんね」 マモン 「は!? いやっ、 別に…そういうんじゃねーし。 ベールが食いもん全部食べ 切っちゃうから心配してだな…」 ベルゼブブ 「ンマイ、ンマイ!ウマウマ…」 アスモデウス 「フフっ、素直じゃないね。 会いたいって言えばいいのに」 マモン「だから、違うって!」 レヴィアタン 「ちょっとみんな、 もう少し 普通に大人しくしとかないと…. 僕たちは、 あいつがサプライズで 現れることは、 知らされてないんだから」 サタン 「確かにおまえの言う通りだ、 レヴィアタン。 だからその貧乏ゆすりやめろ」 アスモデウス 「みんな段取りはわかってるよね? ぼくたちは一旦驚いた フリをして…その後、 メッセージ入りのぬいぐるみを逆 サプライズでプレゼント!!」 アスモデウス 「うーん、 我ながらナイスアイディア! 天才!!そして美しい!」 ベルフェゴール 「美しいは、 今関係ないと思うけど…」 サタン 「にしても、 大変だっだな…メッセージを 聞いてみたら全員無茶苦茶だから、 結局直前にそれぞれ録音し 直して…お、 バルバトスが出てきたぞ」 バルバトス 「ようこそお越しくださいました。 本日は皆さまにお楽しみいただく 趣向として、 スペシャルな サプライズゲストをお呼びしており ます」 マモン 「えーーサプライズ、誰だろう、 全くわからないなー」 レヴィアタン「フフ」 バルバトス 「本日の スペシャルサプライズゲストは…こ ちら」 バルバトス「ディアボロ殿下です」 兄弟全員「えっ、ええーーっ!?」 ベルゼブブ 「あいつが来るって 言ってなかったか?」 ルシファー 「あ、 あいつじゃないのか…どういうこと だ!?アスモデウス!」 アスモデウス 「だって、 兄弟が喜ぶサプライズって 言うからてっきり…」 サタン 「裏を…取って…なかったのか…? ああ?」 レヴィアタン 「なんだよぉ、会えないの…」 マモン「はあああああああ!?」 ベルフェゴール 「ていうか、 なんで殿下がサプライズ?」 ディアボロ 「主催者である 私がまさかのサプライズゲスト! リトルDから聞いた時はどうかと 思ったが、 驚いてくれているようだね」 バルバトス 「はい、 兄弟たちからあんなに大きな声が 上がるとは…サプライズ 大成功ですね」 マモン 「それで、 声が出たわけじゃねぇんだけど…」 ディアボロ 「なるほど、 サプライズというのもなかなか 楽しいものだな!またやろう!」 バルバトス 「ところが坊ちゃま、 これで終わりではございません」 ディアボロ「ん?」 バルバトス 「実は直前に、 兄弟たちから提案がありまして。 なんと、 坊ちゃまへの サプライズプレゼントをお預かりし ています」 サタン 「ん? この展開、まずいんじゃないか?」 ディアボロ「プレゼント…?」 バルバトス「はい」 ディアボロ 「待て待て。 ということは、 兄弟たちは私が ゲストだということを 知っていたのか?」 バルバトス 「そう、逆サプラーイズ! というものです」 ディアボロ 「それはつまり…みんなで私を 騙したということなのか…」 バルバトス「えっ、いや…」 ベルフェゴール 「あれ、なんか、 雲行きが怪しくない?」 マモン 「これは、やべーんじゃねーの?」 バルバトス 「逆サプライズですから…悪意を 持って坊ちゃまを 騙そうとしたわけでは 決してありませんよ」 ディアボロ 「でも…せっかくみんなを 驚かせたかったのに…」 バルバトス 「…とにかく坊ちゃま、 まずはメッセージを 聞いてみませんか?」 ルシファー 「いや、ディアボロ、 そのメッセージは… 聞かない方が…」 ディアボロ 「わかった。とりあえず聞こう。 詳しくはその後じっくり 聞かせてもらう」 バルバトス 「はい。 では、さっそく聞いてみましょう」 マモン「あっちゃー…」 マモン(REC) 「元気出せバカ! お前にはこの 俺様がついてるってこと 忘れんなよ!」 ディアボロ「バカ?俺様?ん?」 マモン「あ、いや、その…」 レヴィアタン(REC) 「次会う時は朝まで 一緒にゲームしような! へなちょこゲーマーのお前には 絶っ対に負けないけど!」 ディアボロ「へなちょこ?」 レヴィアタン「ハ、ハハハハハ…」 アスモデウス(REC) 「今度会った時は ギュってしてあげる。 大好きだよ!」 ディアボロ「ギュ?大好き?」 アスモデウス 「た、たまには…ね…」 ベルフェゴール(REC) 「ねえ、あんたのこと考えてたら、 眠れなくなっちゃった。 今度、 一日中ぼくといっしょに 昼寝しよ?」 ディアボロ「いっしょに昼寝?」 ベルフェゴール「う~ん…」 ベルゼブブ(REC) 「食べてる時以外はずっとおまえの ことを考えてるんだ。困った…。 おまえの食べる姿が頭から 離れなくて、余計に腹が減る…」 ディアボロ「え?」 ベルゼブブ「吐きそう…」 サタン(REC) 「そろそろ俺に会いたくて 寂しくなってきた頃だろう? 君のことなんて 手に取るようにわかるよ」 ディアボロ 「会いたくて寂しく…?」 サタン 「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛…」 ルシファー(REC) 「これだけは忘れるな。 お前はもう俺たちの家族だ。 寂しくなったらいつでも俺たちを 呼べ」 ディアボロ「え…そんなに?」 ルシファー「…」 ディアボロ 「ルシファー、何だこれは?」 ルシファー 「いや、ディアボロ…違うんだ! このぬいぐるみは…」 ディアボロ 「最っ高じゃないか!傑作だよ! 逆サプライズ!! ハッハッハ、ハッハッハ、 ハーッハッハッハッハッハッ…!」 兄弟全員 「気にいった〜!! セーーーフ!!」 兄弟全員「おわり」
