〈♪〉 ぽつりと咲いた柘榴一つ 蜜滴るは絶景の園 何一つと流すことの無い 爛れた夕暮れに溺れその瞳閉じる 〈♪〉 ぽつりと咲いた柘榴一つ 涙滴るは絶望の底 何一つと声を上げられぬ 僕は喉笛を噛み千切られた鴉 全て嘘で塗り固めた 僕の無表情の笑顔 奪い、奪われ果てた今、 残る猜疑心の末路 優しさの陰で膨らんで行く僕の 焦げてくすみ切った愛は 君に届かない 全てを焼き付け、 刻み付けた筈なのに… 「忘れてしまえば良い」と 逃げただけ… 〈♪〉 さよならが言えず… 悲しみの陰で膨らんで行く僕の 嘘であって欲しいと靄に縋る愛 僕を壊していく君のその笑顔が 忘却の足を掴んで離さない 潰れ腐り尚咲き誇る柘榴