粉雪が積もった硬い猫の死骸 せめてもの手向けはすぐ邪魔って潰 された 始発は去り 雪を散らし 僕の目を塞ぐ ああ あの町でよく見た優しい瞳は 間違いの一つで僕を見てくれなくな った あと少しで駅前の桜が咲くのにな ああ 帰れなくなったなあ 重ねた過去をまだなぞっているよ みんないなくてもまた笑ってみるよ ただ守れないでごめんね 弱いばかりでさ 日々紡いだ僕を見ててよ 花壇を愛でるのが好きだったあなた は 心を尖らせてトラノオを傾けた 捩れ花を摘んで来ては綺麗に飾った ああ モノクロで参るなあ “My life was a lie” “Give it back” 本当も存在も消え失せて 愛情を間違った有象無象 返せよあの日の空 枯れゆく過去をまだ支えているよ 誰もいなくてもまた笑っていてよ ただ庇えないでごめんね 胸が苦しくて どうかずっと 重ねた過去をまたなぞってみるよ みんないなくてもまた笑ってみるよ ただ守れないでごめんね 弱いばかりでさ どうかずっと日々を愛でてよ 僕を見ててよ