忘れてしまったことだけを 覚えている ぽかりと空いた穴の先で君と 出会った 名前も顔もわからない君 なんだか懐かしいような気がした 互いに穴埋めていくように ふざけあって 笑いあって 世界のどこかにいる君のため 今生きているよ僕ら無名のまま 例えばこれが映し出された幻でも 確かに感じる今君がそこにいること 名前も顔もわからない君 さよならしてしまえば終わりだ 君がいなきゃ穴は大きくなる 構わないさ すぐ見つかる 世界のどこかにいる君はどこ 今ここにいるよ私 "無名" あたりは一面真っ暗な世界 真っ逆さまに落ちていく 無名だからこの世界には 忘れられ消えちゃうの それでも君が求めるのなら この胸に空いた穴に今 君から私へ風は通り抜け 一羽の鳥が今君の元へと行く 世界のどこかにいる君のため 今生きていくよ私 "ムメイ"のまま