幸を憎む 胸騒ぐ 苦し妬み 愛し鬼女なり 今宵願わくは この身 鬼神に成し給わる 闇夜に漂う赤く 狂い満ちて迫りゆく 鬼形見ゆ者は 朽ち亡び 果てて… 面に朱を指して 身は丹を塗り 生きながら鬼に 変わりゆく 申の時になり 人は 身を隠し待つ 夜明けを 闇夜に漂う赤く 嫉み満ちて迫りゆく 鬼形見ゆ者は 朽ち亡び 果てて… 彼の人を探す 月夜 肌を白に染め 彷徨う やがて鬼女となる者は この世から 散り行ゆくは 残る怨みなら 其方へと灯す 悔やむ我が身の哀れなる その鬼形見ゆ者は 朽ち亡び 果てる…