軽やかに跳ねる足を 宥めずに羽さえつけて飛んで行く 散り散りに生きる人が 例えば無邪気でいられたように 剥がれた塗装の象 何かを言うようにこっちをみている 毛羽だった服を出して 差し込んだ日差しを浴びて 春のまま 夜を抜け 足りぬその体で行け 見落とした幸せも 生きる意味も 全部忘れたままで 指を指して 照らす街に 走り抜けた暮らしのこと 眠たいままで すぎる風の中で 悲しさや人の事は 少しずつ私の底に沈んでいく 泣き方を思い出して たまらなく涙が溢れるように 思いは翳り時は進み、 見ないふりしていても いずれ老けていく ダメにしたその全部を 抱きしめて走り出して! 春のまま 夜を抜け 足りぬその体で行け 俯いたそのままで 晴れぬままで ずっと1人で生きて うまくやれない 窓の向こうで 寄り添えないとすれ違う日々に、 優しさをもって そのままを笑って