見上げたとき 空は澄んで 痛く 痛く まぶたに焼きついた あの日にボクはいた 暮れ行く丘に 帰り道がわからなくて ひとり泣いていた にじむ太陽 せまる闇に おびえていた 少年 幾つも夜を越え いまこの丘で 帰り道はもう何処にもないと 気付いていた うまく泣けずに ひどく曖昧な 自分を切り裂いた それでも明日は やってくるだろう たとえ歩けなくても かまわずさらって行くだろう そしてひとり 歩き出すだろう そんなボクをからかうような 空の青 そう 軽はずみに浮かべた泥の船は 夢ばらまいて あとかた無く儚く消えた… 見上げたとき 空は遠く澄んで 痛く 痛く 心を締めつけた そして明日は やってくるだろう たとえ歩けなくても かまわずさらって行くだろう そしてひとり 歩き出すだろう そんなボクに微笑むような 空の青