上水ぞいの小径をときおり選んだ 夏の盛りの日もそこだけ涼しくって 名もない蔦や柳がひくくたれこめて 絵を書く私達 それぞれひとりにさせた まるで先の人生を暗示するように みんなまだ 気づかずすごしていたんだわ ずっといっしょに歩いてゆけるって だれもが思った ム・ム…… 拝啓。今はどんな絵 仕上げていますか 個展の案内の葉書きがうれしかったの 臆病だった私は平凡に生きている みんなまだ 信じてすごしていたんだわ ずっといっしょに歩いてゆけるって だれもが… いつまでも 私の心のギャラリーにある あなたの描いた風景は 悲しいほどお天気 ム・ム……