目覚めたらおれの胸はすっかり 空っぽで ジャンプしても走っても 音なんてしなくて さいごのひとかけらまでとけてきえ てしまった? あるはずの空が塗りかわった瞬間 外に出て蝉の声がないことにきづく 台風通り過ぎて空高いばかり 遠くのあぜみちを 歩いているあの子は おれが見えてない 心臓が冷(ひ)やい そういえばかすかに耳に残る雷鳴 きみのさけぶ声とまざり フェードアウト 「いじをはってごめん」ってここま で出かけて のどがはりついてさ 鳴けなかったんだよ 「また来年あそびにくるね」 同じセリフちがうくちで何回も受け 取って おれはみんなのことちゃんとおぼえ てる 思い出をこおらせて待ってる ひとり 泳ぐ 夏と夏のあいだを くりかえしてばかみたい ひとり おどる 日々と日々のあいだを きみはどうせ忘れて (low battery ) 自動音声がたんたんとつたえてくる リミット いつもそう ギリギリまで使い果たしてしまうの おこづかいも体力も それから、たのしい気持ちも きみのことたくさんこまらせたよね またね、って言葉を押し 花のしおりに ここから何度でも始められるように いつでも夏に戻れるように 変わらないで どうか あの日のまま 変わらないで どうか あの日のまま きみの祈りのようにもきこえるけど それはおれの声だよ だっていちばんの臆病者 書きたいこと次から 次へあふれてくるのに えんぴつもつのも 今はむりかもしれないから 電池わずかのプレイヤーで再生 たいせつなともだちとつくった 思い出 ひとり 泳ぐ 夏と夏のあいだを くりかえしてばかみたい ひとり もどる 木々と木々のあいだを 秘密基地のケースの中で 探して 探して 日々と日々のあいだを きみはどうせ忘れて