春のにおいの切なさに ふいに心が奪われる 僕はまだ泣けたんだ 『桜舞い散る季節』と云う 使い古されたフレーズ でもヤケにはまるんだ 輝きあふれる出会いも 儚く告げられてく別れも 風の中で微笑む うたかたに消えてく夢も それぞれが紡ぐ物語も 春の夜に溶けて行く 言わずじまいのその言葉 何が言わせずにいたのか 未だ分からぬまま 四季が移ろい巡るように 歩みつつ思い出してもいい 振り絞るように呟いてた 希望が行き着く答えに 確かなものなどはないけれど 風の中で微笑む 変わらぬ自分を横目に 見上げた月の光も滲み 春の夜が溶けて行く 輝きあふれる出会いも 儚く告げられてく別れも 風の中で微笑む うたかたに消えてく夢も それぞれが紡ぐ物語も 春の夜に溶けて行く