あの日、8月3日。
私は――本当に、シんでもいいと思った。
だって、あの時の私は
もう既に壊れていたから。
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痛みがある度に、
「今度こそ終わりだ」って、
何度も思ってきた。
こんなに苦しんだから、
もう終わっていいはずだって。
私はこんなに成長したんだから、
きっとこの地獄から終われるはずだって。
でも、泣くことも叫ぶことも、
この◯年で何度も繰り返しすぎて――
もう何の意味もないって悟ってしまっていた。
私の心はもう、
あと一撃の痛みすら受け止められないのに、
泣いても戦っても、
現実の理不尽は鳴り止まなかった。
だから耐えた。
耐えて、耐えて、
もう何も望まないから――
ただ痛みをやめてほしいと、懇願した。
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でも、あの日。
「もう終わってもいい」って、
心から思ってしまった。
もう十分だって、
心の底から感じた。
泣き叫ぶことも、
理不尽を飲み込むことも、
何度もやってきた。
でも、もうこれ以上は無理だって。
こんな人生しか歩めないなら――。
呼吸するだけで胸が張り裂けそうで、
明るい未来なんてひとつも見えなかった。
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何者にもなれなかった◯年。
どれだけ泣いても、叫んでも、届かない。
誰にも見てもらえない。
努力しても報われない。
光を見出しても、
指の間からすり抜けて消える。
何度も希望に触れては、何度も裏切られた。
もう無理だった。
こんな人生、終わらせたい。
私はもう何も感じたくない。
――それがあの日の、心からの答えだった。
そのまま感覚過敏で
オーバーヒートした身体を、
何も対処せず、
目をつむった。
だんだん足先から頭まで冷えていって、
全身が蝕まれていく感覚がした。
ああ、シぬときってこんな感じなんだ。
こんなに穏やかに、シねるんだって。
もう終われるって――
ただ目を閉じて、身を任せた。
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次の日、私は生きていた。
シんでいなかった。
でも気づいた。
私は、人に向き合いすぎていた。
自分がどんな人間だったか、忘れていた。
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でも思い出したの。
自分がどんな人間だったかを。
私はワガママで、
嘘に傷ついたから嘘が嫌いで、
他人に興味なんかなくて、
好き嫌いがはっきりしてて――
でも、開き直れる強さがあった。
ドン底に突き落とされたとき、
開き直れる強さがあったことを思い出した。
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昔はそれが極端になってしまって、
奪われるくらいなら奪ってやる、
私は傷ついてるんだから人を傷つけてもいい――
そうやって生きてきた。
でも、本当は違った。
私は人を傷つけたいわけじゃなかった。
否定したいわけでもなかった。
ただ、自分を愛したかった。
⸻
自分を愛せるようになっていた私には、
相手を尊重する強さがあった。
だからもう――
眠っていた“黒の私”=本来のわたしらしさを
呼び戻しても大丈夫だと、気づけた。
もう誰も傷つけない。
そのためには、まず自分を守る。
あの日、わたしの中で
痛みとしての存在だった、わたしは◯んだの。
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celena.として生きることが
わたしの生まれてきた意味。
それがこの◯年の地獄の意味。
それがあるからわたしは誰にも負けない。
誰より苦しんできて、でも立ち上がって
生き直したわたしだから。
だからね、今度はわたしが創造していく番。
そして、愛を循環させていきたいの。
そして、celena.としてだけは、
絶対に自分を守り抜く。
⸻
最後の最後まで、わたしはわたしだけの味方。
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