大御所から新人デビュー作まで、スティーヴン・キング原作映画化は、フットワークが軽いのが特徴。で、ヒットしないのも特徴。
「you!気にしないで、撮っちゃいなよ!」by ジャニー喜多川・キング
①『IT』(90年・TVムービー)
②③『IT/イット¨それ¨が見えたら、終わり』(17年)…
…90年にトミー・リー・ウォーレス監督、悪のペニーワイズ・クラウン役にティム・カリーがユーモアたっぷりに熱演。前編は子供時代、後編は大人になってから。
ピエロ度が低下する後編は尻すぼみな感じがしたが、一度見たら忘れられないビジュアルが素敵。傑作TVムービーとなりました。
時は流れ映画化、2017年9月全米オープニング成績、なんと!な ん と ‼️1億1715万$のミラクルヒット‼️( ホラー映画史上最高 )
なんと超大作の『スパイダーマン ホームカミング』(1億1703万$)、『ワンダーウーマン』(1億325万$)越え!
しかし、製作までの道のりはこれまた険しい 😞。
かねてから映画化の噂はあったが、1作に収まらないボリュームに難があり、90年の3時間・二部構成のTVムービーが最適とされてました。
映画が具体化したのは、ワーナーの子会社ニュー・ライン・シネマのプロジェクトで、日系の血を引くキャリー・ジョージ・フクナガ (『トゥルー・ディテクティブ』)が書いた脚本をスティーヴン・キングが絶賛し製作スタート。
ところが同じくピエロが重要なアイテムとして出てくる、20世紀FOX、サム・ライミ製作のリメイク版『ポルターガイスト』が思ったほどの興収をあげられず、2部作になる『IT』にニュー・ライン・シネマがビビり始めた。希望ロケ先の違い、アートなタッチのホラー映画と娯楽性高いホラー映画の方針の違い、その上とりあえず1部のみとなれば
「やってられへん」とフクナガ監督降板。
後任はアンディ・ムスキエティ(『ママ』)に。
ペニーワイズ・クラウンにはビル・スカルスガルド。
とりあえず子供時代の1作のみで製作スタート。
2017年3月に予告編がリリースされたら、なんと24時間以内に約1億9700万回の再生回数を叩きだし、映画史上最高の新記録。映画は前述通り大ヒット!
めでたく後編の撮影が2018年3月からの予定。いやいや、良かっただなや 😊
④⑤『ダーク・タワー』(17年)……2017年8月の全米ボックスオフィスで初登場1位、オープニング1950万$……って言っても大した売り上げではない。
そもそも この長編小説は、
J・J・エイブラムス監督( 『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』)
( スティーヴン・キングは、クオリティの高い内容に出来る監督として信頼し、僅か19$で映画化権を売った )
やロン・ハワード監督( 『ダ・ヴィンチ・コード』)
( ユニバーサル映画にて、全7部構成の原作を映画3部作にして、それぞれの橋渡しを2つのTVシリーズでつなぐ...という壮大な企画 )
が取り組む『ロード・オブ・ザ・リング』級の超大作として企画されていたが、ヒットしないのが定番のキング映画にみんなビビった!
コケたら目も当てられない ⤵︎ 。企画はワーナーブラザーズ、そして最終的にソニーピクチャーズに。
そこで、キングの原作をまともに映画化するのではなく、咀嚼して、原作のエッセンスを凝縮する事で遂に実現をみる。
ガンスリンガーに次期007の噂もあるイドリス・エルバ、悪の敵・黒衣の男にマシュー・マコノヒー。監督にはデンマークのニコライ・アーセル( 『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』の脚本家 )
随分とリーズナブルになったがなんとか映画化成功。批評は散々だが、観た感想は良質なダーク・ジュヴナイルって感じで、私は面白かった。主役もカッコよかったしね。
⑥『セル』(16年)……携帯電話を媒介してゾンビが増殖する世界の終焉を描くSFホラー。
主演はジョン・キューザックとサミュエル・L・ジャクソン、監督はトッド・ウイリアムス。
The Numbersのサイトを見ると、Domestic Box Officeが書いてない。International Box Officeは735.841$って書いてあるので、アメリカでは劇場公開してないかも……Netflix?
キングの映画は不思議だね 😩
⑦『ドリーム・キャッチャー』(03年)……『スタンド・バイ・ミー』meet『エイリアン』の様な映画。てかキングのは、子供時代と大人になっても変わらない友情が、物語のベースになってるのが多いよね 😊
この映画の肝は、エイリアンに感染されると、オナラとゲップが連発し、ケツからエイリアンが這い出す事!
素晴らしい👏ナイスアイデア!
また、後に『HOMELAND』でのアルカイダによって転向させられた海兵隊軍曹役で賞をとった、ダミアン・ルイスが印象に残る演技をしてます。是非御覧くだちい!
⑧『1408号室』(07年)……『IT それが見えたら終わり』が公開される前は、キング映画史上1位のオープニング成績2062万$を達成。
「ニューヨークのドルフィン・ホテルの1408号室に入るな!」
そんなメッセージを受けた心霊ルポライター(ジョン・キューザック)。そこは、宿泊客56人が死亡しているいわく付きの部屋だった!
カーペンターズは「恐怖の始まり」として、ラジオから流れます。
2500万$の製作費で、アメリカ国内7198万$。合わせた世界興収が1億3199万$だからなかなかのヒット。良かったね。
主演がジョン・キューザックとサミュエル・L・ジャクソンだから、『セル』は、この再現を狙ったんだな。
ちなみに、わたくし スティーヴン・キングの小説、読んだ事ありません 😝
だって長いんだもん (^Д^)
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