ジャン・ギャバン、アラン・ドロン、ジャン=ポール・ベルモンド と並ぶフランス映画界の大スター、リノ・ヴァンチュラ。
2020年、ジャン=ポール・ベルモンドが《発掘》された様に、
是非、リノ・ヴァンチュラ映画祭もやって欲しいの願いを込めてお贈りする本プレイリスト。
一般的には、よく知らない俳優だとは思いますが、
僕は《男らしく、優しい タフガイ》に憧れるのです😌
リノ・ヴァンチュラは、
イタリア・パルマで生まれ、幼い時に家族でフランスの首都パリに移住しました。
8歳で学業を止め、様々な仕事に就くなか、
レスリングをはじめ、グレコローマンスタイルの選手になります。
第2次大戦後にはより稼げる仕事であるプロレスラーになり、
1950年には、欧州ミドル級チャンピオンになります。
ニックネームは《イタリアのロケット野郎》
しかし、怪我で選手としてのキャリアを断念し、
次回作のためのギャング役を探していたジャック・ベッケルに見出され、
1954年にジャン・ギャバン主演の『現金に手を出すな』で芸名 リノ・ポリーニ で映画デビュー。
ギャバンの助言で俳優をそのまま続け、
『ギャング』(66年)
『シシリアン』(69年)
『男と女の詩』(73年)
『ローマに散る』(76年)
などのフランスの犯罪映画で活躍。
シブい《タフガイ》キャラで注目され、
日本でもアラン・ドロンと共演した67年の「冒険者たち」で人気を獲得しました。
1987年10月22日、サン=クルーの自宅で、
34年間のキャリアと75本の映画を残し、心臓発作で死去。享年68歳。
①『男と女の詩』(73年)
監督:クロード・ルルーシュ
出演:リノ・ヴァンチュラ | フランソワーズ・ファビアン | シャルル・ジェラール
陽光眩いリビエラで、シモン(リノ・ヴァンチュラ)は
相棒のシャルロ( シャルル・ジェラール)と宝石店を狙った強盗計画を立てていた。
ところが、決行直前、店の近くのアンティーク・ショップの女主人フランソワーズ(フランソワーズ・ファビアン)に惚れてしまい
不本意にもしくじって逮捕されてしまう……
6年間収監されていたシモンが新年の特赦で釈放され、フランソワーズを訪ねようと思うが、
彼女には、すでに新しい恋人が……
しかし南米に発とうとするシモンは、フランソワーズを忘れられず、その直前に電話をしてしまう…
『男と女』(66年)、『愛と哀しみのボレロ』(81年)の名匠 クロード・ルルーシュ監督の大人の恋を描いたラブサスペンス。
音楽は、流麗なメロディメーカー フランシス・レイ。
87年に、『恋する大泥棒』(監督:ジョン・G・アヴィルドセン、主演:ピーター・フォーク)としてリメイクされています。
②『冒険また冒険』(72年)
監督:クロード・ルルーシュ
出演:リノ・ヴァンチュラ | シャルル・ジェラール | シャルル・デネ
一攫千金を夢見る男たちは、金のためなら犯罪さえも厭わない。
金庫破りや営利誘拐を繰り返したあげく、某国の将軍を誘拐することを計画するが……。
音楽は、フランシス・レイ。
月曜ロードショーでやってましたね。
古い話で恐縮です😅
③『冒険者たち』(67年)
監督:ロベール・アンリコ
出演:アラン・ドロン | リノ・ヴァンチュラ | ジョアンナ・シムカス
元レーサーのローラン・ダルバン(リノ・ヴァンチュラ)
アクロバット飛行をしているマヌー・ボレリ(アラン・ドロン)
芸術家の卵レティシア・ヴァイス(ジョアンナ・シムカス)
の3人は奇妙な友情で結ばれていた。
夢を追う彼らは、海底に眠る財宝を引き上げるため、アフリカのコンゴ沖にオンボロ船でやってきた。
しかし、みごと財宝を引き上げたとき、
ギャングが襲ってきて、流れ弾に当たったレティシアは死んでしまう。
残った男二人は、財宝をもって彼女の故郷へ逃げるが……。
3人の男女の愛と友情を描いたロマン溢れる冒険譚で、熱狂的ファンもいる名作。
フランソワ・ド・ルーベの音楽も印象的で、アラン・ドロンの歌う『愛しのレティシア』も大ヒット。
④『ラムの大通り』(71年)
監督:ロベール・アンリコ
出演:リノ・ヴァンチュラ | ブリジット・バルドー | ビル・トラヴァース
禁酒法時代、カリブ海は酒密輸船が行き交い“ラムの大通り”と呼ばれた。
密輸船長コーネリアス(リノ・ヴァンチュラ)は巡視艇に臨検された際に落水し、浜に流れ着くが無一文に。
そこで文字通り己の命を賭けた大博打に出て勝ち、
大金を得て再び船長に。
ある時、にわか雨で逃げ込んだ映画館でやっていた人気女優リンダ・ラリュー(ブリジット・バルドー)主演作を観て彼はすっかり虜になる。
後日、その彼女と誰もいないカリブの浜辺で偶然にも出会うことに。2人は交際を始める。
『ラムの大通り』の原作者のジャック・ペシュラルは、
大冒険の果てに三回もの死刑の宣告を受けながら、いずれも脱出に成功し波乱の半生を送った人。
なんか、リノ・ヴァンチュラっぽいキャラクターですね。
⑤『ローマに散る』(76年)
監督:フランチェスコ・ロージ
出演:リノ・ヴァンチュラ | ティノ・カラーロ | シャルル・ヴァネル
レオナルド・シャーシャ原作の小説「権力の朝」を映画化したポリティカル・スリラー。
ローマ近郊で法曹界最大級の大物司立官三人が連続的に殺害された。
政府はテロリスト摘発声明をし、事件はローマ警察のロガス警部(リノ・ヴァンチュラ)が担当に。
捜査を進めたロガスは、妻殺しの冤罪事件で有罪となったクレスに目星を付けるが、証拠はない。
その間にもさらに2人の判事が殺された。
被害者は5人ともクレスの裁判を担当した判事であった。
クレスの裁判を担当した判事の最後の1人で、現在は最高裁長官となっているリケスに身の危険を知らせようとするが、ロガスは突然 捜査から外されてしまう。
リケス邸へ向かったロガスは、裏門から出てくる軍の高官や警視総監の車を目撃、
事件の裏に国家絡みの不気味な影が潜んでいることを確信するが、やがてロガス自身の身にも魔の手が忍び寄る……
『シシリーの黒い霧』(62年)
『黒い砂漠』(72年)の
《社会派》フランチェスコ・ロージ 監督作品で、重そうだが、未見なので是非 観賞したいです。
⑥『最後のアドレス』(69年)
監督:ジョゼ・ジョヴァンニ
出演:リノ・ヴァンチュラ | ミシェル・コンスタンタン | マルレーヌ・ジョベール
マルソー刑事(リノ・ヴァンチュラ)は、有名弁護士の息子の犯罪を調査した事で、閑職に廻されてしまいます。
そんな中、ある殺人事件の公判が目前となり、
5年もの間失踪したままの事件の証人を探す仕事を若い女性刑事(マルレーヌ・ジョベール)と共に任されることになります。
マルタンという証人の男を、その住んでいた住所や病身の娘の足跡を手がかりに
パリ中を捜し廻るが、殺人犯の手下(ミシェル・コンスタンタン)も彼らの背後に迫っていた……
『冒険者たち』の原作を書いた《元 その筋の人》ジョゼ・ジョバンニ監督作品。
ジョゼ・ジョバンニ監督の『ラ・スクムーン』(72年)が好きな私には、是非 観賞したい作品。
⑦『7thターゲット/第7の標的』(84年)
監督:クロード・ピノトー
出演:リノ・ヴァンチュラ | エリザベート・ブールジーヌ | ロベルト・ホフマン
バスチァンは、突然 正体不明の暴漢に襲われてケガをした。
そして、無言電話がかかってくる……
高速道路でも命を狙われる……
その原因は、母が隠し持ってる《名画》にあった……
その名画を狙い、バスチァンは7番目の標的となる……
……意味不明ですが、VHSのジャケットには、こんな文章が書かれてます😅
ま、サスペンスですね。
未DVD、日本では、VHSのみ。
⑧『さよなら警察官』(75年)
監督:ピエール・グラニエ=ドフェール
出演:リノ・ヴァンチュラ | パトリック・ドヴェール | ヴィクトル・ラヌー
北仏の都ルーアンを舞台に、
共和党の市長候補者ピェール・ラルダッテ(ヴィクトル・ラヌー)と、
ポーター(クロード・ブロッセ)率いる過激派勢力。
そして奴らと血で血を争う死闘を繰り広げるのは
堅物のベテラン刑事ヴェルジェート(リノ・ヴァンチュラ)と、
新米刑事ルフェーブル(パトリック・ドヴェール)
サウンドトラックは、フィリップ・サルド。
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