深いブルーを抱えて、それでも踊る
— remember
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境界を溶かすブルー。
また自分の中から湧いてくる感情。
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deep endが踊りたくなって踊った。
今回は、上半身だけに集中した。
今の深いブルーの気持ちの“終わり”と
重なってか、とても滑らかに踊れた。
でも、そのまま、rememberを
踊ろうとしたらうまくいかなくて、
切り替えてお風呂に入ることにした。
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水はわたしのホーム。
絶対的に揺るがない、安心できる場所。
境界線が溶けて、ひとつになれる場所。
だから、昔から無意識に水の中が好きだった。
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お風呂はわたしにとって、
日常であって、非日常。
電気を落とし、キャンドル一本だけを灯して、
自分と同じ体温37度前後のお湯に身を委ねる。
それがわたしの“帰る場所”。
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ただ身を委ねるだけでこんなに
幸せなのかと気づく瞬間。
ただ生きてるだけでいい、と
思い出す、瞬間。
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でも今日は、それでも心が重かった。
心臓がドクドクして、
それでもrememberを踊りたくなった。
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私はお風呂の中で踊った。
鏡もない、
暗闇のキャンドル一本だけの中で踊るの。
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火照りも相まって息苦しい。
あまりに、息苦しくて死ぬかと思った。
呼吸が荒く、吸うことすら難しくて、
身体が鉛のように重く、
手の繊細な動きなんて皆無。
ただ、重たい身体を持ち上げるのに
精一杯だった。
こんな苦しいダンスは初めてだった。
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言い換えるなら、
「手先じゃなく、鉛の身体を持ち上げること
=生きていることそのものを証明する踊り」。
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