《第1章 ジェームズ・ガン DC映画に降臨》
2018年7月19日、保守派のウェブサイト《dailycaller.com》が、
ジェームズ・ガンによる過去(約10年前)のツイートの数々を掘り出して掲載しました。
マーベル映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の監督 ジェームズ・ガンの転落の始まりです。
人種差別ツイートで即座に失脚させられる御時世、
どのようなツィートだったのかと言うと…
「笑いは最高の薬。だから僕はAIDS患者を笑うのだ」
「これまでに見た最高のデブ男がこっちに向かって歩いてくる。500ポンド( 約227kg )はあるぞ」
「寝ている彼女に向かって、お尻からレイプをするジョークを言った」
などという、差別、あるいはセクハラ発言と思われるそれらの多くは、2008年に投稿されたもの。
最も新しいものでも、2011年だった。
この記事で紹介された以外にも、
「小さな男の子に、体のある場所を触られるのが好き」
「レイプされた時の良い事は、終わった後、『ああ、レイプされていないっていいなあ』と感じられることだ」
などのツイートがあったこともわかった。
(これらはいずれもすでに削除されています。)
こりゃ、アウトですね ⤵
この報道を受けてジェームズ・ガンは、
「僕のキャリアを早くから追いかけてくれている方々はご存知と思いますが、初期において、僕はタブーなジョークを好む扇動者でした。その後、僕は人間として成長し、僕の仕事やユーモアも、それに伴ってきています」
「反応を楽しむがために衝撃的なことを言う日々は、もう僕にとって過去のものなのです」
などという弁明のツイートを連続して投稿しました。
しかし、20日、マーベルの親会社ディズニーの会長アラン・ホーンは、
「ジェームズのツイートにあるコメントは、弁護の余地がなく、わが社の価値観にそぐわないものです。したがって、我々は、彼とのビジネス関係を断ち切ることに決めました」
と声明を発表。
「ガーディアンズ〜」3作目は、突然にして、監督を失うことになってしまいました。
ディズニーの決断は早かったが、この状況において、彼らにほかの選択肢はなかったと言えます。
ソーシャルメディアには、
「『少年に触られたい』なんて、気持ち悪い!こいつをクビにして正解」
など、評価するコメントも見られるが、
「これらはただのバカなジョーク。」
「12歳の時にやったトイレの落書きまで非難されるようになるのか」
「昔の間違いを出してこられたら、あなたはどう思う?」
といった、今の価値観で、過去を遡及するという事への疑問は、それ以上に多い。
また、ガンはツイッターで激しくトランプと保守派を叩いてきた為、保守派の思うつぼにはまったとの解釈もあります。
「ガンも、彼を攻撃する人も、彼を弁護する人も、みんなイデオロギーに取り憑かれている。関係者はみんな悪い」
「わが子にも、ソーシャルメディアに何か書き込む時は注意するように言おう。何年先に返ってくるのかわからないんだから」
というコメントは、ここで起こっていることを言い当てている。
そんな《マーベル》をクビになった、ジェームズ・ガンに目をつけたのが《オポジション》のワーナー映画でした。
2016年に公開されて、大ヒットにはなったものの、
肝心の映画の内容には難あり…
と評された悪のコミックヒーロー映画『スーサイド・スクワッド』。
何はともあれ、収益があったので
ギャヴィン・オコナー監督(ベン・アフレック主演『ザ・コンサルタント』の監督)
で続編を進めていましたが
その内容は、ハーレー・クインが
「悪の戦隊を率いる!!」というコンセプトの為、
別件で進めてた『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』と丸かぶりになってしまい、
ワーナーは『スーサイド・スクワッド 2』か、それとも『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』か?!の選択を迫られ、
結局『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』をとり、ギャヴィン・オコナー監督版『スーサイド・スクワッド』は消滅 ⤵そして降板……
じゃあ、続編にこだわらず、思い切って仕切り直しのリブートもありと考え、
新たに『スーサイド・スクワッド』の構想を練って、シナリオの執筆を進める「脚本家」として、
『ガーディアンズ・オブ・ザ・ギャラクシー Vol.3 』から解雇されたばかりのジェームズ・ガン監督と契約を結んだのです。
脚本・監督のジェームズ・ガンは、ワーナー・ブラザース/DCコミックスから《アメコミ映画では異例の》完全な自由を与えられ、
「前作『スーサイド・スクワッド』のキャラクターを全員入れ替えてもいい」と言われたそうです。
(ハーレイ・クインさえ登場しない可能性もあった)
ジェームズ・ガンは、米ComicBook.comにて、
エアー版のキャスティングを継承した理由を答えてます。
「僕が作った『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』は
(マーベル・シネマティック・ユニバースの)他の物語からは完全に独立していました。
《インフィニティ・ストーン》を登場させる以外、僕が守るべきことは一切なかったんです。
『スーサイド・スクワッド2』それと同じ内容になってしまうかも…と思いました。」
「僕はハーレイ・クインが大好きだし、マーゴット・ロビー以上にうまく演じられる俳優はいないと思っています。
ジョエル・キナマンやヴィオラ・デイヴィスも素晴らしいし、
ジェイ・コートニーも。
彼ら以上はいないと思ったし、一緒に仕事をしたかったんです。」
ジェームズ・ガンは、自身の過去作と本作を比較し
「『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』では、ファミリー層を意識しました。
でもこれはもう少し歳上のティーンや大人たちが楽しめる作品」とコメント。
さらに「これまでに作ってきた中で、作品の規模的にももっともぶっ飛んだ映画です」と続けました。
現在『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』の HBO Max向けスピンオフドラマ『ザ・ピースメーカー(原題)』の制作を手がけ、
さらにその後はマーベルに復帰し『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー3(仮題)』に着手することが決まっている中、
(解雇直後から、ジェームズ・ガン監督の再雇用を求めるオンライン署名運動が多数立ち上がったのに加え、
主演のクリス・プラットら主要キャストが公開書簡で復職を求めるなど、
異例の事態に発展していた。そこでディズニー側と話し合いを持ち、
ジェームズ・ガン監督が公に過ちを認めて謝罪したこと、
解雇通告を素直に受け入れ真摯に対応したことを評価し、
アラン・ホーン会長自ら復帰させる決断を下し、2019年3月に再び同作の監督に就任している)
ワーナー傘下《 DCフィルムス》のウォルター・ハマダ社長は
「ガン監督が何をしたいにせよ、いつでも(DC映画への)復帰を歓迎する」と明言。
「彼には独自の視点があり、素晴らしいパートナーだ。彼が戻ってきてくれることを心待ちにしているし、きっと戻ってきてくれるはずだ。すでに計画していることもあるしね」と期待をのぞかせています。
この映画、私は《マイノリティー達のファンタジー》と感じました。
《ヴィラン》達への視点が優しい。
『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』の様な、寄せ集めだけど、確かに《チーム》になっていく心地良さ。
今年一番の、注目作! don't miss it‼️
《第2章 使用曲》(1部抜粋)
“Folsom Prison Blues” Johnny Cash
“People Who Died” The Jim Carroll Band
“Sucker’s Prayer” The Decemberists
“Samba na Sola” Ceu
“Whistle for the Choir” The Fratellis
“Point of Know Return” Kansas
“Sola” Jessie Reyez
“Can’t Sleep” K.Flay
“Quem tem Joga” Dirk Barbosa ft. Gloria Groove e Karol Conka
“Meu Tambor” Marcelo D2 ft. Zuzuka Poderosa
“Just a Gigolo (I Ain’t Got Nobody)” Louis Prima
“Hey” The Pixies
“So Busted” Culture Abuse
“Oh No!” grandson
“Rain” grandson and Jessie Reyes
《第3章 ストーリー》
南米の国コルト・マルテスの独裁者を暗殺し、
「スターフィッシュ計画」の粉砕というミッションを負った、リック・フラッグス大佐(ジョエル・キナマン)率いるタスクフォースX、
通称「スーサイド・スクワッド」!
この「スターフィッシュ計画」とは、
映画『宇宙人東京に現る』に登場する《パイラ星人》似の 謎の生物(カイジュウ)を利用した、敵対国への攻撃計画だった。
ルール無用の悪党たちは、世界を救えるのか!
(実は、出演者達ですら映画の完成前に結末を知っていた者はごく少数であったと言います。
ジェームズ・ガン監督は、自身のツイッターで、
「つい最近キャスト達が完成した映画を見たが、ほとんどのキャストがそこで初めて物語の結末を知ったんだ。
なぜなら彼らは自分のキャラクターが死ぬところまでの台本しか与えられていなかったからね」と語りました。😵)
《第4章 登場人物 及び スタッフ 》
◎ ハーリーン・クインゼル / ハーレイ・クイン - マーゴット・ロビー
※ 独裁者の嫁にさせられそうになったり、
ガンター・ブラウン / ジャベリン(フルーラ・ボルク)から預かった槍で、殺しまくったりで、今回も大活躍!
◎ ロバート・デュボア / ブラッドスポート - イドリス・エルバ
※ スーパーマンをクリプトナイトの弾丸で狙撃しICU送りにした最強のスナイパー!
娘のタイラ(ストーム・リード)を人質に近い状態にされ、やむなく参加することになる。
幼少期のトラウマで、〇〇〇が大の苦手 ⤵
◎ クレオ・カゾ / ラットキャッチャー2 - ダニエラ・メルシオール
※ 原作では、バットマンの宿敵。
特殊な機器を用いてネズミ達をコントロールする女。……らしい。
心優しい性格で、自分を捕食しようとしたキング・シャークを一度は非難するも、彼を庇い、初めての友達になる。
ペットのネズミのセバスチャンと常に共に行動する。
父親役を演じているのは、最近 役者・監督と大忙しのタイカ・ワイティティ。
◎ クリストファー・スミス / ピースメイカー - ジョン・シナ
※ 平和のためにはどんな犠牲を払うことも厭わない射撃の名手。
今回、アメリカ政府の要請で《過剰な平和主義者》ぶりを見せつける。
◎ アブナー・クリル / ポルカドットマン - デヴィッド・ダストマルチャン
※ 原作では、バットマンの宿敵。
研究者である自分の母親によって宇宙由来のウイルスに人為的に感染させられた結果、能力を得る。
多色の水玉のようなチップを射出し、敵を粉砕する。
母憎しで、周囲の人間が自分の母親に見えてしまう…
◎ ナナウエ / キング・シャーク - (声)シルヴェスター・スタローン
※ サメと人間のハイブリット。ある程度の会話はできるがあまり知能が高くない。
いつもお腹を空かせていて、人間を食べる。
◎ リック・フラッグ大佐 - ジョエル・キナマン
※ スーサイド・スクワッドのリーダー。エリート軍人。
相手を思いやるナイスガイ。
ハーレイ・クインも《同士》と感じる、今回の映画のストーリーの《肝》。
監督・脚本 ジェームズ・ガン
原作 ジョン・オストランダー『スーサイド・スクワッド』
音楽 ジョン・マーフィー
アメリカ 公開 2021年8月5日
日本 公開 2021年8月13日
《最終章 興行は難しいねの巻》
封切りと同時配信という事情を踏まえても、
少なくとも最低でも3,000万ドルは稼ぐことができるだろう…と見込んでいた製作・配給のワーナー・ブラザースでしたが、封切り成績が約2,650万ドルだったという事態に……⤵
デヴィッド・エアー監督版の『スーサイド・スクワッド』が、封切り成績=約1億3,368万ドル(4,255館)というから、1億以上少ない結果に。
ちなみにマーゴット・ロビー = ハーレイ・クインの『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』も、 2020年2月7日公開というコロナの出だしにかかって、成績的には振るわなかったが
それでも 3,301万ドル(4,236館)と上回っています。
アメリカで、『ザ・スーサイド・スクワッド
“極”悪党、集結』とほぼ同時期公開のマーベル映画『ブラック・ウィドウ』は、約8,037万ドル(4,160館)の封切り成績で、大きく上回っています。
もはや、公称の製作費の約1億8,500万ドルを回収するのは恐らく不可能と予想できる大赤字確定?……⤵
面白いのに……
日本でも興行成績はイマイチのようす。
しかし、今年のベストテンを確実ににぎわす事になる『ザ・スーサイド・スクワッド “極”悪党、集結』
ぜひ、劇場で御覧下さい!
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