うつり気な月の満ち欠けにうながされ
さだまらぬ心を想うままに遊ばせてみる
とりとめのない想念に終着地点などない
ただただ心の戯れ
枝をはなれた木の葉が風に舞う
その無軌道な浮遊と落下そしてまた
吹き抜ける風が僕のかさついた身体を宙に舞いあげる
生者必滅とはまたそんな味気ない
せめて優しい嘘のひとつでも僕に囁いてみたら?
永遠という名の甘美な嘘を
季節の変わり目が訪れると
目には見えぬ仄かな翳りが彼女の瞳にも宿る
擦っても落とせない染みのように
引き戻そうにも引き戻せない彼女の心変わりを
その髪をゆるやかに靡かせ続ける
秋風のせいにしてみる
─浮遊と落下そしてまた
吹き抜ける風が僕のかさついた身体を宙に舞いあげる
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