披露された楽曲は「おもかげ (produced by Vaundy)」。“現役美大生のマルチクリエイター・アーティスト”として話題を集めるVaundyもまた、20年代の音楽シーンを牽引する新世代の才能だ。
milet、Aimer、幾田りらがマイクの前に立ち、少し微笑みながら目を合わせる。一瞬、ブレスの音が聴こえた直後、3人合わせて“Feel like leaving it to the flow.”というフレーズを響かせ、楽曲がグルーヴし始める。
1番のAメロはAimer。そこに幾田が声を重ね、美しいハーモニーが生まれる。さらにBメロの主旋律をmiletが歌い、“僕らは/こうして/どこにも/見せない愛で満たしてる/本当”というおおらかで解放的なサビへと辿り着く。2番のAメロは幾田が中心。miletのシャープなハモリも絶品だ。
圧巻は“陽を浴びて咲き出すような/花のように/鼓動で/踊るように/もう体に任せて”というラインをAimer、milet、幾田の順で歌い継ぐ場面。身近にいる大切な人に向けた愛を3人は、あまりにも豊かな歌声によって高らかに歌い上げる。“賛歌”という表現を使いたくなるシーンだ。
ややハスキーな声質と神秘性を帯びたボーカリゼーションを放つAimer、エキゾチックな雰囲気、グローバルポップ的なセンスを合わせ持つmilet、そして、叙情的な歌心と凛とした透明感を同時に感じさせる幾田りら。3人が生み出す化学反応に対し、コメント欄には「強烈な個性の集まりが最高のハーモニーを奏でている」「3人の個性がぶつかり合い重なり合い融合して、刺激的な作品に仕上がっている」「それぞれの声の良さが出てて、しかもVaundyの色も消えていない」といった絶賛の言葉が数多く並んでいる。
それぞれの個性が感じられるパフォーマンス(特に3人のリズムの捉え方には注目!)、声が重なったときの豊かな広がり、ときどき目線を交わしながら息を合わせる場面、歌い終わったあとのホッとした表情や小さく拍手する姿など、まさに見どころ満載の名演である。
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