70年代はある意味「ロックの時代」といえるのではないかと思っています。それまでは一部の若者だけが熱狂していたに過ぎなかったロックが、じょじょに人口に膾炙して市民権を得、金になるとわかってきた。そうなると反体制の象徴であったものが、気づかない間に資本主義に絡めとられていくわけですが、まあそれはそれとして・・・
もともと欧米を中心に発展してきたロックを、日本人も本格的に演奏するようになってきた。初めはコピーばかりしていたけど、だんだん演奏技術も向上し、その内に日本ならではのオリジナリティやアイデンティティーを内包した作品がどんどん発表されるようになった。それが60年代後半から70年代にかけてではなかったでしょうか。
「ロックのリズムに日本語は乗らない」などの議論が真面目に交わされたことなど、今になってみると懐かしい気がします。
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