むー のアジア・サウンドトラック・シリーズ第11弾!
李連杰(リー・リンチェイ)こと、ジェット・リーの特集です。
なんと『少林寺』のテーマ曲、『フィスト・オブ・レジェンド 精武英雄 』のテーマ曲が発掘されたので、
配信停止になる前にお届け!
さぁ、今だけだよ!聴いておくんなまし!
①『少林寺』(82年)……
ナインティナインの岡村も、坊主になると この映画の《少林寺》の代表的な訓練シーンを真似してました。
謎に包まれた《少林寺》の本当の姿を映画に……
と、《ホンモノ》の映画という売り方をしてましたね。
岡村だけじゃなく 僕らちびっ子も、この音楽に合わせてマネをしてました。
《概要》
中国本土と、当時はイギリスの植民地だった香港が初めて共同制作した映画。
中国はもとより、日本などでも少林寺・少林拳ブームを巻き起こしました。
5年連続中国武術大会で総合チャンピオンに輝いた経歴を持つリー・リンチェイ(現:ジェット・リー)の映画デビュー作。
リンチェイの他にも、ユエ・ハイ(于海)やフー・チェン・チャン(胡堅強)などの本物の武術家を使い、すべてスタントなしで撮影されました。
出演者の一人、胡堅強(フー・チェン・チャン、フー・チェン・チアン)は
日本映画『将軍家光の乱心 激突』(89年)にも出演してましたね。
それくらい、この映画は影響ありました。
②『フィスト・オブ・レジェンド 怒りの鉄拳』(94年)……
ブルース・リーの1972年の映画『ドラゴン怒りの鉄拳』のリメイク。
最初に、この映画の情報が流れた時には興奮しました。
「遂にリー・リンチェイが、ブルース・リーの領域に入ってきたか……」
当時、『燃えよドラゴン』をリメイクするなら、リー・リンチェイで…と思ってましたから。
《ストーリー》
20世紀初頭の京都
上海から京都大学に留学していた陳真(ジェット・リー)は
中国人排斥を叫び教室に乱入してきた右翼団体黒龍会の志士たちを一瞬のうちに倒してしまう。
陳真の恋人、山田光子(中山忍)の叔父、船越文夫(倉田保昭)は黒龍会幹部で陳真の腕前に感心するが、
陳真が上海の精武門の出身と知ると精武門の指導者・霍元甲が試合で死んだことを告げる。
試合の相手は黒龍会虹口道場の芥川だ。
師父の死に動揺する陳真は、急きょ帰国することを決める。
陳真の後を追い上海に渡る光子。
船越もまた上海へ向かう。
上海に帰った陳真を待つのは、芥川やその背後にいる日本陸軍大佐・藤田との死闘であった……
中山忍がヒロイン役
長年 香港映画に出演する《重鎮》倉田保昭が、陳真に理解を示す武術家役で、いい味を出してます。
海外版の音楽は、スティーヴン・エドワーズが担当してますが、
やっぱりオリジナル版のジョセフ・クーが最高!
『少林寺』と『フィスト・オブ・レジェンド』が無ければ、このプレイリストは存在していませんでした。
③⑧『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』(91年)……
1990年代初頭、「香港のスピルバーグ」と呼ばれた鬼才ツイ・ハークは、
中国最大の英雄を主人公とした本格派のクンフー映画の製作という、壮大なプロジェクトに着手します。
その映画の主人公の名はウォン・フェイホン(黄飛鴻)。
清朝末期に実在した優れた医師にして武術(洪拳)の達人であったウォンは、
これまでにも
元祖の クワン・タクヒン
リュー・チャーフィ
ジャッキー・チェンなど
数々のスターたちが映画の世界で演じてきた、言わば香港映画伝説的英雄でした。
そしてツイ・ハークが新たに製作&監督するその「新生黄飛鴻映画」で主人公のウォンに抜擢されたのは、『少林寺』(82年)でデビューするも、
その当時は不遇の時を過ごしていた「中国武術界の至宝」リー・リンチェイでした。
リンチェイはこのツイ・ハークとのコンビ作品で、起死回生のカムバックを懸けてこの「新生黄飛鴻映画」に挑みます。
ジェット・リーが、初めてウォン・フェイホンに扮した記念すべき作品
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ 天地黎明』(91年)は、
迷走する清王朝に諸外国の圧力が強まる中、
医師にして武術家であるウォン(ジェット)が
中国人の拉致と強制労働を企む悪辣(あくらつ)なアメリカ人に立ち向かう物語です。
共演は、ウォンの弟子の1人フーに ユン・ピョウ
立場的にはウォンの叔母ながらもウォンに恋心を抱く女性イーに『七福星』(85年)『プロジェクトA2』(87年)等の《ジャッキー・チェン映画のヒロイン》ロザムンド・クァン
見せ場は、ウォンに扮したジェットが披露するド迫力のクンフー・アクション!
特に映画のラストで執拗(しつよう)にウォンに挑戦を繰り返す
流浪の武術家イム(演じるはショウ・ブラザースでの端役などを経て、ジャッキー・チェン作品の悪役で知られる古豪ヤン・サイクン)が
船倉内で長い梯子を幾段にも組み合わせた上でウォンと展開する「スーパー・アクロバティック・ラダーファイト」は、撮影時に急遽現場に駆けつけたユエン・ウーピンの渾身の武術指導(それもノン・クレジット!)によって、
リアルな拳撃&大胆なワイヤー・ワークを導入した新感覚あふれるクンフー・ファイトとして、まさに90年代の香港クンフー映画を象徴する圧巻のファイト・シーンに仕上がっています!
主題歌は、ジャッキー・チェンが歌う『男兒當自強』
今回は、カバー曲で😄
④『SPIRIT』(06年)……
19世紀末から20世紀にかけて活躍した実在の中国武闘家、霍 元甲(フォ・ユァンジア)を描く
優れた武術家を父に持つ少年 霍 元甲(フォ・ユァンジア)は、
父に拒まれても鍛錬を積み、やがて地元一の格闘家となる。
だが、弟子の仇を討とうとして相手を絞め殺してしまい、
家族が報復を受けてから、強さとはなにかについて悩むようになる……
主演はこの役を熱望したジェット・リー。
監督は『フレディVSジェイソン』などハリウッドで活躍するロニー・ユー。
敵役の日本人格闘家 田中安野に 中村獅童。
陰謀を巡らすミスター三田に、『燃えよ剣』(20年)の監督の原田眞人。
音楽はアジア映画だけでなく、『ハンニバル・ライジング』(07年)などハリウッド映画も手がける梅林茂。
⑤『ダニー・ザ・ドッグ』(05年)……
リュック・ベッソンの映画会社《ヨーロッパ・コープ》製作
『インクレディブル・ハルク』(08年)のルイ・レテリエが監督。
共演はアカデミー賞俳優のモーガン・フリーマン。
撮影は『トランスポーター』のピエール・モレル。
ジエット・リーは、孤独な主人公を表現するために、スタジオに一人で泊まり込みをして役作りに臨みました。
幼いころに悪徳高利貸しのバート(ボブ・ホスキンス)に誘拐され、
彼の用心棒として生きて来たダニー(ジェット・リー)
ある日、バートのもとを逃げ出した彼は盲目のピアノ弾きサム(モーガン・フリーマン)と暮らすようになり、人間らしい感情を取り戻してゆく……
音楽は、イギリスの《エレクトロニカ》マッシヴ・アタック。
⑥『キス・オブ・ザ・ドラゴン』(01年)……
リュック・ベッソン製作。
監督 クリス・ナオン。
麻薬捜査のために中国からパリにやってきた捜査官リュウ(ジェット・リー)は、
地元警察のリチャード(チェッキー・カリョ)とともにフランス・中国間で麻薬密売を行うギャングのソングの逮捕に向かうが、
そこでリチャードの目論みによりソング殺害の犯人に仕立てあげられてしまう。
リチャードはひそかに麻薬の市場独占を狙う悪徳警官だったのだ。
リュウは、身をかくまってもらった親類のエビチップス売りの店先で、
娼婦ジェシカ(ブリジット・フォンダ)と出会うのだが、
彼女もまたリチャードに陥れられ、愛する娘を人質にとられたあげく路上で商売をさせられていたのだった。
リュウはジェシカ母子を助けるため、そしてリチャードの企みをつぶして自らの潔白を証明するために単身動き出す。
ジェット・リーの海外出演作では、一番好き!
ジェット・リーの魅力を一番 活かしてます!
⑦『ターゲット・ブルー』(94年)……
ジェット・リーは、自分を甦らせた《古装片》映画から脱却し、
かつて失敗した路線『ハイリスク』や『D&D/完全黙秘』等の現代アクションへ方向転換していきます。
これらの作品はヒットに恵まれなかったものの、作品の質はいい物でした。
本作は、香港版『ボディガード』と言うべき作品で、
内容に関しても、「ボディガードの主人公と警護対象が反発しつつも最終的には恋仲になる」という、
本家ケビン・コスナーとホイットニー・ヒューストンの『ボディガード』に忠実なストーリーが繰り広げられていきます。
すでに多くの作品でタッグを組んだ相性の良い元奎(コーリー・ユン)を監督として起用し、
鍾麗緹(クリスティー・チョン)、鄭則仕(ケント・チェン)、倪星(コリン・チョウ)といった面々と共演。
香港映画界での黒社会がらみの事件の影響で、
この作品の撮影中、
ジェット・リーには香港警察が、9人ものボディガードを付けていたという皮肉なエピソードも。
また当時、現実に中国からボディガードが、香港に出向くことはありえないという理由で、
中国での公開は禁止になってしまうが、香港では94年7月に公開。
しかし、1,100万香港ドルで29位という不本意な成績に終わり、現代劇でのヒットはまたしても実現できなかった。
主題歌は、ジミー・ウォングの娘 リンダ・ウォンが歌ってます。
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