2019年、早いもので 半年が過ぎました。
映画興行界は 6月に値上げをして、いっそうイベント色の強いものになりました。
『スター・ウォーズ』や『ハリー・ポッター』なんかは 2000円でも 3000円でも 客は来ますよ。
イベントですから。
それ以外の 小品が置き去りになり、《芸術》としての映画を観る目が 養われなくなる可能性が出てきそうです。
ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー や
ジョン・エヴァレット・ミレー の絵画をを見るように、
未来の タルコフスキーや ペキンパー、ドン・シーゲル を観る目も 育てたいですよね。
映画業界の方!
ちょっと 何を言ってるか分からないですね。私😄
さ、気を取り直して 今年 公開された《陽のあたらない映画》たちの音楽を。
①『A-X-L / アクセル』(18年)
原作・脚本・監督は オリヴァー・デイリー。
主演は テレビシリーズ『 COLONY / コロニー 』のアレックス・ニューステッター。
ヒロインは オースティン・マホーンの元カノ、『パワーレンジャー』のキレンジャー のベッキー・G。
軍が極秘開発をした《犬》型ロボットと、若いカップルの交流と逃避。
若者の声をインプットした《わんちゃん》と『ジャイアントロボ』的な展開を見せます。
製作費 1000万$、週末興行収入ランキング9位の大沈没作。
Wikipedia によると 世界興収 650万$ ⤵
でも、めちゃくちゃオススメはしませんが、家で DVDで観るぶんには まぁ 面白いと思います。
続編は 興行的に無理か 😅
日本では『未体験ゾーンの映画たち 2019』で 限定公開。
②『芳華 Youth』(17年)
監督は『ハッピー・フューネラル』(01年)、『戦場のレクイエム』(07年) のフォン・シャオガン。
主演は『空海 KU-KAI 美しき王妃の謎』(18年)で 「白楽天」役の ホァン・シュアン。
70年代中盤の中華人民共和国の 軍の歌劇団を舞台に
激動の時代、毛沢東の死、そして 1979年の中越戦争……
国への想い、愛、傷つきながら生きる《青春》をみずみずしく描きます。
国は違えど、一生懸命 生きる姿に 涙しました。
今年、前半のNo.1 です。
③④『アナと世界の終わり』(17年)
イギリス産のゾンビ・ミュージカル。
監督はジョン・マクフェール。
主演は エラ・ハント 他 ほとんど知らないキャスト。
この映画はライアン・マクヘンリー の短編ミュージカル映画『ゾンビ・ミュージカル』を原案にしています。
しかし、マクヘンリー。長編化の最中の 2015年 癌でお亡くなりになってしまい、
彼の意志を引き継ぐ形で、ジョン・マクフェールに声がかかります。
舞台が夏のハイスクールだった脚本を クリスマス時期に変え、学生だけでなく 家族の絆も物語に組み込みました。
監督が 影響を受けたと語る エドガー・ライトの『ショーン・オブ・ザ・デッド』とテイストが似ていて、既視感があります。
監督は『ウエストサイド物語』や『ブレックファスト・クラブ』 なおかつ三池崇史監督の『カタクリ家の幸福』も参考にした と 語ってます。
物語は イギリスの田舎町に ゾンビが出ます……😅
3曲目は この街から出ていきたい……って歌。
4曲目は 朝 元気に学校に出かけるエラ の背後にゾンビが……っていうシーン。
⑤『ANON アノン』(18年)
『ガタカ』『シモーヌ』のアンドリュー・ニコル監督作。
主演は アマンダ・サイフリッド と クライブ・オーウェン。
製作費 2000万$の Netflix 物件。
アメリカ以外は 劇場公開しているみたい。
全ての人間の記憶が記録され、閲覧可能になった世界。
秘密がなくなった世界では、殺人事件なんて怒るはずがなかったが……
被害者の記録=記憶が改竄された 殺人事件が発生。
事件を追う 刑事サル ( クライブ・オーウェン )は、記録が読めない女性 ( アマンダ・サイフリッド )に出会う。
犯人を追う サルの記憶も書き換えられ、自身の存在さえ疑わしいものに なっていく……
と、アンドリュー・ニコル監督らしい作品。
観客にとって 案内役のクライブ・オーウェンが 混乱していく為、ややこしい事この上ない。
主役は、アノンな女性 アマンダ・サイフリッドにした方が良いかと思った。
アンドリュー・ニコル好きな方、どーぞ!
⑥『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』(17年)
1941年、フィンランドとソビエト連邦が戦った
《冬戦争》で取られた領土を奪還する為の《継続戦争》を描いた映画です。
ナチス・ドイツと組んで ソビエトに倍返しだ!……という趣のフィンランド版『戦争のはらわた』
経験の乏しい上官の命令を無視する 古参兵 ロッカ伍長は、『戦争のはらわた』のスタイナー伍長 (ジェームズ・コバーン) と そっくり。
ナチス・ドイツ陣営にいた フィンランドならではの物語は、ヴァイノ・リンナの『無名戦士』が原作。
フィンランドじゃ有名な小説で、2017年 の国内興収 NO.1 !
ワンテイク で使用した火薬が ギネス記録!
2016年 の6月から 80日間行われた撮影は、フィンランド国防軍の全面協力の元
14000人以上のエキストラを使い、大々的に行われました。
こういうの観ると、
「戦争って キツイな……」
と思います。
わたくし こういうのも たまには 観ないとな…と、心がけています。
⑦『カイジ 動物世界』(18年)
なんと!福本伸行の『賭博黙示録カイジ』が 中国で😱
で、なななんと!制作費は 70億 😱😱
カイジ役=ゼン・カイジ には リー・イーフォン
彼女のリュウ・チン役に 『恋するシェフの最強レシピ』(17年) の チョウ・ドンユイ ⇒ 若くしたキムラ緑子って感じ。
そして、利根川の役どころ アンダーソンに マイケル・ダグラス!😵
なんて贅沢な《カイジ》だぜ!
ちんかちんか に冷えたルービーに 500ペリカ!
70億 かけたら、興収は ×3
つまり、210億で 成功って言われてますが、
日本で言えば『ハウルの動く城』以上 ( 196億 )
『君の名は。』未満 ( 250.3億 )
の成功を求められる…という事。😱
内容は、藤原竜也版『カイジ』の1作目の途中まで やってた《限定ジャンケン》で『カイジ 動物世界』の物語を見せきります!
70億 かけて、中華限定のドメスティックな映画に仕上がってます。😅
無駄なCG がぽつらぽつら 入ってます。
いや~、……気になった方はどうぞ。
ま、つまらなくはないですよ😅
⑧『ガルヴェストン』(18年)
『イングロリアス・バスターズ』のショシャナ・ドレフュス役の メラニー・ロラン の監督3作目。
初の英語の映画。
主演は『インフェルノ』のベン・フォスターと『ネオン・デーモン』のエル・ファニング。
原作は『トゥルー・ディテクティブ 二人の刑事』のニック・ピゾラットが 2010年に発表した『逃亡のガルヴェストン』の映画化。
ボスに裏切られて、刺客を寄越された「末期ガン」の殺し屋 (ベン・フォスター) が、
その場に居合わせた 少女ミッキー (エル・ファニング) と 逃亡の旅に出る……
原作者のピゾラットは 脚色もしたが、ロラン監督と意見が合わず 途中降板 ⤵
その為、架空の脚本家 ジム・ハメット 名義を使ってます。
ハメット なんて ハードボイルドですね。
映画は《辛口》の映画。
一人で バーボンを飲みながら ご覧になるのが良いかと…
涙 しちゃうかも しれませんよ😌
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