1973年8月、テキサスで 5人の男女が恐ろしい事件に巻き込まれた…
たった一人 生き残った若い女性によって 語られる《テキサスの自動ノコギリ大虐殺事件》
そこには 訪れるドライバーなどを殺して 食する 《人殺し一家》が存在していた……
テキサスの監督 トビー・フーパーは テキサス州立大学の映画学科出身。
30歳になった彼は 友人のキム・ヘンケルと共に『ヘッドチーズ』と題した脚本を執筆。
その脚本は『テキサス・チェーンソー・マサカー』と改題されます。
彼らは 製作会社 ヴォルテックスを設立し、15万5千$の予算で2ヶ月かけて撮影、さらに1年費やして『悪魔のいけにえ』(74年)を完成させました。
『悪魔のいけにえ』にはモデルになった事件があります。
ウィスコンシン州の殺人鬼 エド・ゲイン事件……
死体を損壊し それで日用品を作っていた 異常犯罪者です。
フーパーは ゲインの事件と、テキサスの医学生が ハロウィンで 死体の顔の皮を剥いで マスクを作って 練り歩いた噂をヒントに物語を作りました。
フーパーのイメージを具体化したのが 美術担当のロバート・A・バーンズ。
動物の骨を用いたオブジェ、犬の死体があれば小道具に、インド産の人骨を取り寄せました。
撮影は真夏……
死骸でいっぱいのセットは 照明の熱も加わって 異様な匂いに😱
撮影は混沌を極め ヒロイン役の《フーパーのガールフレンド》マリリン・バーンズは、薮を逃げ回るシーンでは 小枝で 全身血まみれに……
血糊が上手く出ない時は、実際に指を切られました。😱
マリリンは、元々 女性の居ない設定の狂人一家に
「女性が居ないのは変」
とアイディアを出し、2階に「母親」のミイラが置かれる事になりました。
トビー・フーパーは、この映画に《コメディ》的な側面も押し出しました。
《レザーフェイス》の兄のコックが、人殺しをする弟を叱るのではなく、それをする事で ドアを壊した事を叱るのです。
また、次々と現れる《訪問者》に
「どう捌きゃいいんだよ ⤵」
と 頭を抱えるレザーフェイスは笑う所😅
極限まで行くと、恐怖で笑っちゃう…ってヤツ😄
でも そんなユーモアは 誰にも理解されませんでした。
レザーフェイス役の ガンナー・ハンセンは真面目に役に取り組み、知的障害がある役と思い、養護学校に通い 観察し、特殊な入れ歯も頑張って装着。
衣装の変えがない為、4週間も同じシャツを着続けました。
フーパーは暴力描写を控え、
あぶないセリフを削ってPG指定 ( 子供が観る時に、親は注意させましょう…義務じゃないけどね、って感じ )を目指しましたが、
何度 再編集しても R指定 ( 17歳未満は保護者同伴 )を 免れる事は出来ませんでした。
『悪魔のいけにえ』は世界的な成功を収めましたが、マフィアが経営する ブライアンストン・ピクチャーズに配給権を売った事で 膨大な未払金が発生、
長期に渡る泥沼裁判に発展しましたが、ブライアンストン社が倒産……
ソフト化、続編が可能になりました。
そして 待ちに待った続編
『悪魔のいけにえ2』(86年) が誕生しました。
製作は メナハム・ゴーラン と ヨーラン・グローバス のキャノン・フィルムズ。
トビー・フーパーが 前作を作った時
「笑わせるつもりだったのに、なんで皆 怖がっているんだろう?」
と語っていたフーパーの本領発揮たる ブラックコメディ…というか、完全に狂っていて 全く怖くない続編になっています。
脚本の L・M・キット・カーソン は、カンヌ映画祭 パルム・ドールを取った『パリ、テキサス』(84年) の脚本家。
小洒落た 映画に固定されるのを嫌い『悪魔のいけにえ2』に参加しました。
とにかく《ブラック》な笑いにこだわり、キーアートを青春映画の『ブレックファスト・クラブ』のパロディーにし 大暴走!
1作目のファンから 大バッシングをくらいました ⤵
私は大好き。.......1作目は苦手なので😅
3作目は 90年、キャノン・フィルムから権利を買った ニュー・ライン・シネマ。
『エルム街の悪夢』シリーズ、『セブン』(95年)など当てた会社です。
監督は ジェフ・バー。
原点回帰たる《怖いホラー》を目指しましたが、そこで立ちはだかる 収益の問題たる《レーティング》
製作側は R指定 ( 17歳未満は 親同伴 ) を考えていましたが、
MPAA ( アメリカ映画協会 ) は、18歳未満は鑑賞禁止の成人指定 R18 と判定 ⤵⤵⤵
泣く泣く『死霊のえじき』(85年) などの《特撮マン》グレゴリー・ニコテロ などが中心に1988年 設立された《KNB EFX = ケーエヌビー・エフェクツ 》の造り上げた《ゴア・シーン》をカット ⤵⤵⤵
なんとも 微妙な作品に仕上がりました😅
でも 私はこの映画 好きです。
レザーフェイス対『ゾンビ』(79年) の《SWAT隊員ピーター》役の ケン・フォリー が見れるから😄
後、無名時代の ヴィゴ・モーテンセン『ロード・オブ・ザ・リング』(01年) のアラゴルン も出てるよん!
4作目は『悪魔のいけにえ』の1作目の権利を、マフィアから《サルベージ》したロバート・クーンが
1作目の脚本家 キム・ヘンケルに 60万$の低予算で 監督させた『悪魔のいけにえ: レジェンド・オブ・ザ・レザーフェイス』(95年)
なんと《殺人食人一家》の背後には《イルミナティ》が.......😱
《ケネディ暗殺》にも関わったとの設定も😱
私、観てませんが、無名時代の マシュー・マコノヒー と レニー・ゼルウィガー が出てるよ!
これ以後、しばらくシリーズは途絶えます。
2003年になって『アルマゲドン』(98年) の監督の マイケル・ベイ が設立した ホラー映画専門の製作会社「プラチナム・デューンズ」で
リブート作品
『テキサス・チェーンソー』(03年)
『テキサス・チェーンソー : ビギニング』(06年)
を製作。
1作目は 920万$の予算で、1億707万$ の大ヒット!
2009年、権利を買った「ツイステッド・ピクチャーズ」が
『飛び出す 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲』(13年) を製作。
今までのシリーズは 無かった事にした《1作目の直接の続編》として、
レザーフェイスに、血の繋がらない《妹》がいた!
という ワケワカメの設定に…
でも、R18 と《ゴア・シーン》に気合いが入ってます。
なんか私は その《兄妹愛》が、ロブ・ゾンビ版の『ハロウィン2』に 似ていた印象が。
2017年 には『レザーフェイス -悪魔のいけにえ』が製作。
レザーフェイスの幼少期から青年期 が描かれています。
てか、いる? そんなの😩
でも《レザーフェイス》なんて《キャラ立ち》した存在は、映画界はほっておく訳は無い!
これからも《ニッチな需要》を満たしてくれる事でしょう😁
選曲
①『テキサス・チェーンソー ビギニング』(06年)
②⑥『悪魔のいけにえ3 レザーフェイス逆襲』(90年)
③④⑤『悪魔のいけにえ2』(86年)
⑦『悪魔のいけにえ レジェンド・オブ・レザーフェイス』(95年)
⑧『テキサス・チェーンソー』(03年)
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