男の憧れ...単なる2枚目スターではなく、戦争経験者の《死の匂い》を放つ 永遠のスター。
アラン・ドロンの特集 第1弾です。( 配信停止が出た為、リニューアルです。)
①『仁義』(70年)……
《フィルム・ノワールの巨匠》ジャン=ピェール・メルヴィル 監督作。
共演は、ジャン・マリア・ボロンテ、イヴ・モンタン、ブールヴィル 共演。
撮影監督は、これまた名匠 アンリ・ドカエ。
音楽は、ミッシェル・ルグランを没にして、エリック・ド・マルサンに。
ラーマクリシュナが仏陀 ( 景山民夫 の師匠では無い ) から聞いたとされる 《赤い輪》の話をテーマに
決して会ってはならない男たちが、運命の糸に操られ のっぴきならない対決に、追い込まれていく……
②『サムライ』(67年)……
ジャン=ピェール・メルヴィル 監督作。
一匹狼の殺し屋の虚無と孤独……
撮影はアンリ・ドカエ。
その《ブルートーン》の映像は、北野武の《キタノブルー》にも影響を与えたと思われます。
メルヴィルは
「私の夢は、主調となる微かな一色だけで、これがカラーだとわかるような、モノクロの色彩映画を撮ることだ。」
と、言ってます。
北野映画と言えば、ジェフ・コステロ (アラン・ドロン) の歩くシーンも、
同じく 歩くシーンが印象的な北野映画を思わせます。
③『ビッグガン』(73年)……
監督は、ジュリアーノ・ジェンマの映画でもおなじみ ドゥッチオ・テッサリ。
『ゴッドファーザー』(72年)の大ヒットで、世界的な 《マフィア・実録》ブームに乗った作品。
引退を嫌った組織によって、妻と子供を殺された 凄腕の殺し屋の復讐劇。
淀川長治さんの『日曜洋画劇場』で観ました。
あのエンディング・テーマ曲が流れると、「明日は学校か……⤵︎」
と、思ったもんです (笑)
④『ブーメランのように』(76年)……
監督は《フランスの元ヤクザ》《フランスの安藤昇》ジョゼ・ジョヴァンニ。
息子が殺人事件を起こしてしまった、実業家の父親 (アラン・ドロン) が、息子を助ける為に犯罪を犯すことになる……
こんな映画が、正月映画のまあまあ目玉で、当時のカップルが観に行ったかと思うと、不思議な気がする。
また、「これが観たい」と親にねだった私も、どっか おかしかったのだろう。
⑤『さらば友よ』(68年)……
監督 ジャン・エルマン。
共演が 当時アメリカで食いっぱぐれて、ヨーロッパに渡ってきた チャールズ・ブロンソン。
この映画で、フランス・イタリアで大人気に。
女から、横領した金を金庫に戻す仕事を請け負った 元軍医( アラン・ドロン )と、
金の匂いを嗅ぎつけて付いてきた男( チャールズ・ブロンソン )の話。
最後の《タバコに火をつけてやる》とこは、
映画人、一般人とも 真似したくなる名シーン。
また、ブロンソンが賭けに使う、
なみなみに水が入ったコップに、
コインを入れるのもフォロワー続出。
⑥『ボルサリーノ』(70年)……
アラン・ドロンと二人《フランスのON砲》とも言うべき、
ジャン=ポール・ベルモンドと本格的な初共演。
売り出し中の二人の若手ギャングが、
大物を向こうに回し、ギャングの頂点に上り詰めていく。
ボルサリーノは、男の勲章。
監督ジャック・ドレー。
⑦『アラン・ドロンのゾロ』(75年)……
ジョージ・ハミルトン版、アントニオ・バンデラス版含め、『ZORRO』映画の最高傑作は、これだと思う。
テンポ良し、見せ場盛りだくさん。
何回観ても飽きない傑作。
グイド&マウリッツィオ・デ・アンジェリス ( 歌う時のユニット名は、オリバー・オニオンズ ) のテーマ曲他、音楽が最高。
テレビでやると、前総督夫人(アドリアーナ・アスティ)のシーンと、樽転がしのシーンがカットされてましたね。
⑧『悪魔のようなあなた 』(67年)……
『望郷』(37年)のジュリアン・デュビビエの遺作。
事故で記憶を失った男 (アラン・ドロン)
を巡るサスペンス。
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