一組のアーティストのトリビュート・アルバムを作る
『〇〇のうた -8組の音楽家による8の解釈について-』シリーズ 第10弾!
宇多田ヒカル / ジャニス・イアン / 竹内まりや / モーニング娘。 / 山下達郎 / 近藤真彦 / 郷ひろみ / 西城秀樹 / CHAGE and ASKA に続くシリーズ第10弾は、《アジアの最強歌姫》中島みゆき の特集です。
①『空と君のあいだに』……
1994年5月14日に発売された、31枚目のシングルで『空と君のあいだに/ファイト! 』と 両A面シングルとして発売されました。
「同情するなら金をくれ!」…というセリフが話題になった、安達祐実主演の日本テレビ系ドラマ『家なき子』主題歌。
作詞・作曲: 中島みゆき 編曲: 瀬尾一三。
シングルでは『浅い眠り』に続いて2作目のミリオンセラーを達成し、オリコンの集計の上では中島最大のヒット曲になりました。
さすがヒット曲だけあって、カバーはいっぱいあります。
中華版のカバー曲も、けっこうありまして
1994年に、許志安( Andy Hui )、梁漢文( Edmond Leung Hon Man )、海俊傑( Gabriel Harrison )、張崇基( Andrew Cheung Shung Kei )、張崇德(Peter Cheung Shung Tak )のグループで
『朋友心 Peng Yon Xin 』のタイトルで広東語版が。
1995年には、林佳儀( Nisa Lin Mira Lin )が『一個人的我依然會微笑』のタイトルで。
同年に、劉小慧( Winnie Lau Siu Wai )が『謝謝你愛過我』
2001年に、翊君( Linda Lee )が『完美的女人』のタイトルでカバーしました。
②『旅人のうた』……
1995年5月19日に発売された、32作目のシングル。
作詞・作曲:中島みゆき 編曲:瀬尾一三。
日本テレビ系ドラマ『家なき子2』の主題歌に起用されました。
一年前の『家なき子』の主題歌『空と君のあいだに』に続き、さん3作目のミリオンセラーになりました。
中華圏では、1995年に林佳儀( Nisa Lin Mira Lin )が『自己的未來自己主張』のタイトルでカバーしました。
③『時代』……
1975年10月のヤマハ音楽振興会主催の『第10回ポピュラーソングコンテストつま恋本選会』
また、同年1975年11月16日の『第6回世界歌謡祭』にてグランプリを受賞しました。
1975年12月21日にシングルが発売され、20万枚のヒットになりました。
作詞 作曲 中島みゆき 編曲 船山基紀。
その後も別バージョンがたびたび作られ、アルバムやシングルに収録されています。
カバーも多く、1988年の映画『ダウンタウン・ヒーローズ』のイメージソングになり、薬師丸ひろ子が歌いました。
西城秀樹や、桑田佳祐も歌っています。
中華圏でも、1995年に女優でもある 葉蒨文( Sally Yeh )が『時代』のタイトルでカバー。
2001年には、李翊君( Linda Lee )が『重生』のタイトルでカバーしました。
Oh what a heartarche
Life has brought on me
No more tears to cry
I've cried a sea
I'm lost, deep below
Lost and alone
When time has passed by
These tears will have dried
I'll talk of this passing with even a smile
Cold rain, dark clouds
But now blue skies
The wind blows the way it feels
Time passes by
So let's not let trouble pull us down
The wind blows the way it feels
It moves without a sound
It goes round and around
It goes around without a sound
Many joys and sorrows abound
Love is lost
Love pursued
Love is found
Time goes round and around
Without a sound
Broken hearts, in a dream
Keep holding on
Looking to another day, another dawn
Ahead for you are radiant skies
Shining light into your heart, into your eyes
So don't let trouble pull you down
The wind blows the way it feels
It moves without a sound
It goes round and around
It goes around without a sound
Many joys and sorrows abound
Love is lost
Love pursued
Love is found
Time goes round and around
Without a sound
Oh what a heartarche
Life has brought on me
No more tears to cry
I've cried a sea
I'm lost, deep below
Lost and alone
Mawaru mawaru yojidai wa mawaru
Wakare to deai wo kurikaeshi
Kyou wa taure ta tabi bito tachimo
Umare kawatte arukidasuyo
Kyou wa taure ta tabi bito tachimo
Umare kawatte arukidasuyo
④『永遠の嘘をついてくれ』……
1995年6月21日発売の、吉田拓郎のアルバムへの提供曲。
作詞 作曲 中島みゆき 編曲 吉田拓郎。
1994年に泉谷しげるの呼びかけで集まったチャリティー・コンサート『日本を救え!』で、
吉田拓郎が、中島の『ファイト! 』をカバーし、自分の作風のような曲だと感じながらも、
「もう、『ファイト! 』のような曲を創れない』と感じ
アルバム『Long time no see』のレコーディング中に、中島を食事に誘い、曲提供を依頼したそうです。
作風については
「遺書のような曲を(お願いします)」
とお願いしたそうです。
⑤『あの人に似ている』……
1994年10月21日に発売された、高倉健と裕木奈江のデュエットシングル。
作詞 さだまさし・中島みゆき
作曲 さだまさし・中島みゆき 編曲 渡辺俊幸。
制作にあたっては、
まず中島が女性パートを作詞・作曲してデモテープをさだ に渡し、
女性パートの隙間に男性パートのメロディーをはめ込みサビを作成したとの事。
これにより《女性パート》だけ抜き出して聞いても、逆に男性パートだけ抜き出して聞いても成立する二重構造の楽曲が完成したそうです。
さだまさし と、中島みゆき のジョイント曲なんて凄いですね!
⑥『アザミ嬢のララバイ』……
1975年9月25日にキャニオン・レコードより発売された、中島みゆきのデビュー・シングル。
作詞・作曲:中島みゆき 編曲:船山基紀。
ポプコン時代から中島の曲のアレンジをしてきた編曲家・船山基紀氏はこう振り返る。
「彼女の作品と出会ったのは、私がまだヤマハ音楽振興会の職員だったころ。
当時、ヤマハはポプコンに力を入れていて、私は全国から集まってくる応募曲をコンテスト用にアレンジする役割でした。
そんな中、偶然、『アザミ嬢のララバイ』の編曲を私が担当することになったんです。
まず、なによりも目に留まったのが『アザミ嬢』という造語。
『アザミ嬢って、一体なんだ』
とひっかかりました。
意味はわからないけど、妙に心に残る。インパクトがあるんです。
いま思えば、当時からタイトルひとつ取っても、彼女の歌にはオリジナリティが溢れていました」
中華圏のカバーは、李翊君( Linda Lee )が『一暝一世人』のタイトルで。
⑦『わかれうた』……
1977年9月10日に発売された、5枚目のシングルで、累計売上は約77万枚で、ミリオンセラーに達しました。
作詞・作曲:中島みゆき 編曲:福井崚・吉野金次。
この曲の大ヒットで、中島みゆきには “失恋ソングの女王” 的なイメージになりました。
中島みゆきは、
「ひとつのイメージが出来たでしょうね。
"わかれうた" → "わかれ" → " つまりそういう歌をうたう人 "っていう。
もちろん、このヒットで私にひとつの看板が出来たわけですけどね。」
と、語ってます。
中華圏では、朱明瑛 (チュウミンイン, ZHU MING YING)が『離別之歌』のタイトルでカバーしました。
途に倒れて だれかの名を
呼び続けたことが ありますか
人ごとに言うほど たそがれは
優しい人好しじゃありません
別れの気分に 味を占めて
あなたは 私の戸を叩いた
私は別れを 忘れたくて
あなたの眼を見ずに 戸を開けた
別れはいつもついて来る
幸せの後ろをついて来る
それが私のクセなのか
いつも目覚めれば独り
あなたは愁いを身につけて
うかれ街あたりで 名をあげる
眠れない私は つれづれに
わたれうた 今夜も 口ずさむ
誰が名付けたか 私には
別れうた唄いの 影がある
好きで別れ唄う 筈もない
他に知らないから 口ずさむ
恋の終わりは いつもいつも
立ち去る者だけが 美しい
残されて 戸惑う者たちは
追いかけて 焦がれて 泣き狂う
別れはいつもついて来る
幸せの後ろをついて来る
それが私のクセなのか
いつも目覚めれば独り
あなたは愁いを身につけて
うかれ街あたりで 名をあげる
眠れない私は つれづれに
わたれうた 今夜も 口ずさむ
⑧『竹の歌』……
1999年11月3日に発売された、26作目のアルバム『日-WINGS』に収録されました。
作詞 作曲:中島みゆき 編曲:瀬尾一三。
中華圏では、2000年に 任賢齊( Richie Jen Hsien-chi )が『天涯 Tian Ya 』のタイトルでカバーしました。
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