彼の家に泊まった 翌朝はいつも雨だった やるせなさと背徳感 抱えて水溜りを避ける 夜、ベッドのハグよりも 朝、玄関でのハグのほうが 嘘がないような気がしている あれ、いつからなくなったんだろう サヨナラを言えずに 苦しいだなんてバカだよな 大切にされない女にはきっと 優しい朝が訪れない 重い足取りで会社へ デスクチェアがいつもより冷たくて よそよそしいその温度は たぶん私の心のせいだ 湿気で髪がうねる メイクはトイレで直せるけれど 眉間のシワの理由は あいつだってわかってる サヨナラを言えずに 出会った頃に思い馳せて 大切にされない女にはきっと 優しい朝が訪れない 別れ際くらい きつく抱きしめてくれればいいのに その場しのぎの言葉 本気じゃないの すぐにわかるよ サヨナラを言えれば 前向きな涙 流せるかな 大切にされない女にはきっと 優しい朝が訪れない