海が見たいってぬけがらのビル駆け 上った 見えっこないのに またここに戻ろうって手を握るよ 冷たい床で踊ろうか 溶ける月に深いシャドウ 吐いた息で描いた流星 遥かな街をあたたかな 宇宙にひたした キルカエア 甘いハーブティーで 澱んだ恋を飲み干そう 北風にさらされてまた一つ星が降る どうせどこにも行けやしないんだ まだここにいてもいい 言葉のない世界で確かめて まじないを 目をつむっていても 描けそうなくらい 見つめつづけた日々 隙間だらけの身体にとけていく 君のスープの波を泳ぐ夢を見る 乱れ髪を梳かしたら ガラス越しに見つめる永遠 絡ませた手はけだものの心を 宇宙にひたした キルカエア いたずらに笑って 息を吸うことも忘れて いたいけな心にも白い花は 宿るだろう どうせすべてわかりはしないんだ 手を繋いでいればいいよ 言葉のいらない距離で たしかめて 時が止まるほど輝いて 静かな街の片隅 僕ら駆け抜けていく あの海を目指すだろう