日陰に置いても花は育つよ ふやけた幸せ閉めきった部屋で きみの名についた花が 季節を変えていく 砂埃に霞む街も にじんだ あれから 枯れてしまった花の束 捨てるためだけに編んだみたいだ 呼び名すら変わってしまう 遠ざかる影 小さく並ぶ愛のあかし わざと見ないふりした あと少し踏み出せれば あるいは 踏み出さなければ 別の世界でふたりは ここに立っていたのかも 光に溺れる午後 息を潜めた傷を撫で 長すぎるさよなら 軽くすませた あれから 日向を知った花の束 変わってく色をどう例える から騒ぐ人に混ざり溶けてゆくだけ 色褪せた花の名前で呼んでみる 見掛け倒しの愛を喰んで これからずっと空回る 賑やかな街 笑顔作って投げた花を 風が吹いて散らした