何回だってやり直す 悲しみなんて川に捨てる 本当は内ポケットに仕舞ったままだ 仕様が無いから連れて歩く 午後の陽が蔭って来て 俺は目を挙ぐ 何も見えちゃいないが 朝な夕なに俺達独り あんな街こんな街さ 其処で風を見たり月を見たり、さ 擦れ違ってすぐ 見えなくなる 携帯電話を破壊して 漸く世界と繋がった 馬鹿な俺は何時でも 爪先立ちで ヘッドライトに怯えて歩く 遠くで犬が吠えている 俺は手を振る 誰も振り向きやしないが ビル間に夜に雨は落ちて あんな人こんな人さ 其処で夢を見たり花を見たり、さ 四つ角でまた見えなくなる 何回だってやり直す 何回だってやり直すんだ 何回だってやり直す 静かに朝がやって来て それを迎えて 涙をグッと飲み込んでいる ホームの一番電車には わざと乗らずに 赤い空を見ていた 夜明けに雲が燃えて光って 横顔滲ませるんだ そして俺は右に君は左、さ 振り向けばもう見えなくなる 朝な夕なに俺達独り あんな街こんな街さ 其処で風を見たり月を見たり、さ 擦れ違ってすぐ 見えなくなる