猫が訪ねてきた。 見知らぬ猫だったけど、 そんなこともないような気がした。 突然雨に降られて困っているのだ と、言っている気がした。 そんなこともないような気がした。 わたしは猫を家へ招き入れた。 「よかったら、どうぞ。」 夕方 昼寝から目覚めたら きみが 僕の腕の中ですやすや ふわふわがそばにいる生活 なんか飲まれますか? あ、でもなんか、ミルクとか、 お好きなイメージ…あ、ですよね! じゃあ、持ってきますね! 明け方 物音で目覚めたら きみが 得意げな顔で覗き込む きらきらがそばにある生活 最近音楽をよく聴くんですけど、 あ、音楽って猫の言葉で どうやって言うんですか? にゃー、にゃ…難しい、ですね。 最近すごいいい音楽をみつけて あ、いいですか! じゃあ、かけますね。 明日も 来年も 100年後も ずっとぼくら 日々を過ごそう その まんまるな瞳で 世界を見透かしてよ 明日も 来年も 100年後も ずっとぼくら 日々を遊ぼう その しなやかな脚で 世界を飛び越えてよ あ、今日ですか? 今日は、そうですね、 本当は出かけてないと いけないんですけど… なんか、 行きたくなくなっちゃって… サボりって猫の言葉でどうやって 言うんですか? あ、じゃあ、今日はにゃーです。 小鳥に笑われても 気高く飛び上がれ まどろむ君の内側を 少しでいい 覗けたらいいな 言葉はいらないかも ずっと自由でいて おおきなあくびが移れば 少しまた今日も眠ろう 晴れてきましたね。 いえいえこちらこそ、 ありがとうございました。 また遊びに来てください。 あ、楽しかったって 猫の言葉で どうやって言うんですか? あ、じゃあ今日はすごい、 にゃーでした。 あ、みてください、 もう雲が ミルクみたいに白いですね。