燃えた空に惑い雁が音の行く 焼けた茜染まる消し炭の一片 朽ちた葉が重なりなぞる影法師 嗄れた喉の奥に張り付く濁る赤 凍てる眼差し 炯炯と寒空に 濡れた傷痕を撫で拳を握る 牙を剥け己がため 血肉任せ 臓物曝け出せ 染まる散華 腥風に揺れて曼殊沙華 食いしばれ己がため 高く走れ斜陽に背を向けて 結ぶ宿縁 睨みつけて喰らいつけ 灰にまみれ 負け犬の群れ 逃げ隠れ 泥だらけ 飢えた腹へ 油を焼べて 己がため遠く吠える 冴えた空に消えた面影遠く 爛れ腐る思い毀れ落る一片 走る暗闇 燦燦と星空に 腫れた傷痕を掻き 拳をあげる 岩穿て声を上げて 汚れた手で摂理をぶち壊せ 駆り立てて 火花散り揺れて不倶戴天 食いしばれ声を涸らせ 打ち砕け眼蓋の裏見た夢 汗をぬぐって弱き痛み打ち捨てる 星が顔を出す 北風が地に鳴き始める やがて全て虚空へ還る それで終わりなんてクソ食らえ 牙を剥け己がため 傷だらけで一撃ぶちかませ 成り果てて 鮮血に塗れ毘沙門天 食いしばれ己がため 汚れた手で切り開け 濁る赤吐き捨てて 握り拳 空へ掲げ 嵐よ吹け弱きを壊せ 一生一世 天を衝け 飢えた腹へ油を焼べ 人定勝天 立ち上がれ
