また、冬がやってくる 今度の冬は、 どのくらい 長くなるのかはわからない 冬が訪れる前に、 この国の扉を閉めてしまうんだ 蓄えは良いかい? 食べものは充分か? あの人との別れは済ませたか? いつ会えるかなんて、 神のみぞ知るって事だ きっとこの冬の間は、 またありもしない噂に 悩まされるだろう 定かで無い言葉に、 眠れない夜を過ごす 人々は怯え、疑心暗鬼になる 誰かの穴を見つけて、 そこに一矢を報いたくなる 正義、秩序、公益、攻撃 何も無いからしかたないさ 楽しみなんてここには存在しない 暖かくなって扉が 開かれるまでの間の、 ちょっとした暇つぶしさ 悪気なんて無いんだ 外は静寂 降り積もる雪に、 行き交う人はいない 明けない夜はない 春はまた来る だけど、この冬は長い とてつもなく、長い