祈りにも似ていた 恋人の名前も今は 遠い響きを残して消えたよ イソシギの護岸に 耳をうずめていたのさ "憂鬱は(まさにそう!) 凪いだ情熱だ" 鈍色に暮れる 冷たい心で 何を感じる? 僕は音楽に愛されてる、 そう思うのか? かりそめのなれそめに にわかに色めきたつよ こぬか雨に憑かれた通りが その胸のたわみに 耳をうずめて聴くのさ 邪なふたつの魂の静けさを 鈍色に暮れる 冷たい心の めあては君さ 僕ら音楽に愛されてる、 そう思うのか? 人のようなふりをしてる声色 美しい嘘で 洒落のめして 二人でブギを弾く 僕ら音楽に愛されてる、 とりこの街で かたびらを裂いて 白金色した 空の底から 僕ら息の根をまさぐるんだ 握る葦と羽毛の轟音 固有の鼻歌