体裁と僕の中の赤は この地に叩きつけて 右回りを繰り返す この地で上を向こう 対岸で同世代の友達が言う 「こんなんは楽勝だろ? 早く渡れよ」 「うるせぇなぁ…」なんて 負け惜しみ溜息混じり 夢でさえ相変わらずだ 耳元に近づく目覚まし時計の 爆音で竜宮城から蹴り落とされた よし今日は昨日を一つでも 二つでも変えてみるかな 朝陽差し込む坂道を チャリで駆け上る 心の中に赤いものを隠しこんで くだらない言い訳ばかり巡らせて 敗北感と苛立ちが我が物顔で 僕の全てを支配してゆく 夢から覚めた僕のいるこの地も そう大して大差はない 見かけ倒しの我を捨て 体裁と僕の中の赤は この地に叩きつけて 右回りを繰り返す この地で上を向こう 路地を抜けて広がるアスファルト 助走の距離はまだ余ってる 現実を握りしめ 歪曲させた街を逆回りすれば 昨日までの色眼鏡の 景色が変わってゆく 明日も今日を一つでも 二つでも変えてみるかな もうすぐ陽が暮れる坂道を チャリで下る