偶然出会った水切りの達人に 教えてもらった着水の角度 忘れないよう復唱して 当然のように流れっぱなしの川の 水源がいつか尽きてしまわないか 気になってきて降りる駅を通り 過ぎた 今日の行き先と関係のない景色と あとで聴こうとメモってた曲が 混ざりあってやけに鮮明で 透明になって空席をつたって 踊りだして 飛び石みたいだって言う 想像をしているうちに たどり着いた 知らないホームの正面には 白くてやさしくて 果てのない海を遮る看板が光って 思い出した 目的も知らないままに走り出した どこにも向かわないメロディ どこかで見た名前のないステップで 跳ね回る頭の中で いつまでもここでは 自由でいれるように 逆方向の列車へ
