赤き衣を纏う太陽が 空を飲み込んで 草木は枯れ命は乾き 死に絶えていく 雨神よどうか 慈悲の雨をお恵みください 祈る巫女は その身を捧げ贄となった 愛しい雨神の声は 雨音となり響き渡る はやく聴かせて その優しい声を雫に変えて 晴天を仰ぎ雲を手招いて 雨に焦がれ謳う雨乞い唄 大地潤し民を救いたまえ 祈り乗せ唄は響く 「早く早く私を喰らっておくれ」 『何故贄となり謳う』 「誰かがならなければ」 『君を喰らい降らす雨』 「大地は乾き命は枯れ 苦しむ民を救いください」 『君を』 「民を」 「救いください神様」 『君のために歌おう』 曇天を仰ぎ雲を手招いて 雨に焦がれ謳う雨乞い唄 我は謳う命しおれるまで 雨神を呼ぶ唄を 雷鳴よ唸れ雲を切り裂いて 大地潤す雨を降らせたまえ 我を喰らい祈り届く日まで 謳い続けて 頬が濡れた天を仰ぎ見れば 大地を濡らしていく 恵みの涙あめ 風よ運べ雨を謳う声を 雨神に届くまで