幻想だ、幻想に君が笑ってたんだ フィルムに残したみたいで 淡く写っている 月が滲んでた 夜風が不思議と肌に合う 夢から覚めた瞬間の 涙の温度を覚えて 心に空いた穴 夏霞の底に 置き去りの思い出だけを 飢えたこの腹が欲してる 今更だ、 今更になって伝えようなんて 一人嘆いている 無意味に泣いている さよなら一言夏が終わって征く 例え君だけ懐って 紡いだ詩が届かなくたって 思い出一つで夏が描けている 君だけなんだ、なぁ。 君だけが一瞬の夏の魔法だ 月が沈んでく 明け方薄い空は茜 腫らした瞼越しに見る世界の 彩度を覚えて 頭が欲してる 夏霞の底に置き去りの思い出は 心を亡くして消えていく 最低だ、幸福の夢を見た後なんて 絶望感が残ってしまう 幻想が絡みつく さよなら一言想いが散っていく 例え青さだけ書いて 月夕の君を昇華したって 思い出すだけで涙が溢れてる 君だけなんだ、 なぁ、わかってよ、 あぁ、でも、 わからないんだろうな さよなら一言胸を焦がしていく 例え夏だけを書いて 苦しさも全部消化したって 思い出一つで君を描けてしまう 呪いなんだよ解いてくれ さよなら一言夏が終わって征く 例え君だけ懐って 紡いだ詩が届かなくたって 思い出すだけで僕は詩を書ける 君だけなんだ、なあ。 君だけが一瞬の青い呪いだ