ここに来るまで随分かかった バスを降りて雪を踏む 最後のデート 別れたあとに届いたチケット 寒そうに握りしめて 吉峰の丘 かじかむ両の手包み込むような ランタンに 今宵来訪者は 願いを書いて 空に放つの I am ready to move on いつかの忘れもの 凍星煙る夜空に消える I am ready to move on 明日から私たち 知り合う前の二人に戻る ここに来るまで随分かかった 互いに気持ちがないと 認めるまでに 冬は寂しい とか 吐いた息が白いとか ほらごらん あの目立つのはシリウス およそ距離は8光年 真冬の銀河に流れる無数の灯りは まるで走馬灯だ 置いていこうか さあ 思い出ごと I am ready to move on 未来の忘れもの 君がどんな願いを込めたか I am ready to move on わからないままでいい 思い出しては考えてみる あの日の笑顔のまま あの日の気持ちのまま 何か言いたげな君 でもその先は言わないで I am ready to move on 答えの出ないもの この景色に時を旅したい I am ready to move on 祈りに似た願い きっと同じでしょう 『今日の日を忘れませんように』