栓を抜いたように 泣き出す3時半 すり減る口数 増えてく青あざ 撃って終われるような ゲームじゃないから 銃の代わりに ピアノを触った どうして どうして 浮かんだ疑問を引き金に 書き足す半音 理不尽が掻き消せないから 僕がもっと普通だったら 誰かを歌詞で恨んだりしない 真っ先に浮かぶあいつに向けて すごく嫌いと歌ったりしない 僕がもっと普通だったら 世間をこんな睨まないのに 吐かれた唾と罵倒繋いで 強く綺麗な音で憎んでいる 栓を閉め直そうと 踏ん張る8時半 動かない足と 増えていく腕の線 絵本でいうところの マザーはいないから 杖の代わりに イヤホンを持った どうして どうして 募った思いを擦るように リピート再生 悔しさで生き延びた夜 僕がもっと普通だったら 誰かを歌詞で妬んだりしない すっと前を行くあいつに向けて 醜くずるいと歌ったりしない 僕がもっと普通だったら エールを送るのも厭わないのに うんと励ます言葉を無視して 強くしぶとい音で憎んでいる どうして どうして 願いを叫べば金切り音 邪険にされて辛いのは 耐えられないのに もっと特別だとか そんな話はしていない 強く曲がって戻らない自分 彼らと何が違ったのかな もっとちゃんと普通になって 誰かを恨まなくってよくて 生まれたままの自分を好いて 前を見てたい 僕がもっと普通だったら 誰かを歌詞で恨んだりしない 頭居座るあいつに向けて すごく嫌いと歌ったりしない 僕がもっと普通だったら こんな世の中と嘆かないのに 明るい夢と希望を蹴って 強く綺麗な音で憎んでいる