春は曙 やうやう白くなりゆく 山際少しあかりて 紫だちたる雲の細くたなびきたる うらうらに照り 桃の花咲く そのころいづこより現れし グラサンの似合いたる僧 箱を置きて去りけり 夏は夜 月のころはさらなり 闇もなほ眠れぬ女房たち 密に集りて餃子パーティー 箱にて野菜 肉を混ぜつつ DJのかけたるダンスナンバー あないみじく 女たち からく飛びちがいたる 秋は夕暮れ 夕日のさして 顔少し赤みてゐたる童女 笑ひたるはいみじうあはれにをかし けれ 然れど怪し あまりに赤し 聞けば箱に鼠ブチ込みたり いとクレイジー あなマッド ふざけんな 洗ってこい 冬はつとめて 雪の降りたるは言うべきにもあらず 雪とみかん混ぜしスムージー あなアゲアゲ 箱パねぇ 炭櫃に寄りて のどに飲みたる その頃いづこより現れし グラサンの似合いたる僧 「あれ返せ」と騒ぎけり 「インスタみたいになるのかよ」 とみに帰りげもなき あなうとましや 童女や ちょっとおいで