呻る夏 小銭の音が 畝る、屋台に畝る「様」は 玉の小琴 戯れの音に 遅れては空に舞う たった一度の九夏の漫ろな悪戯よ 今には勿怪も八朔 飾太刀 それは夢見 慎まし ずっと眺めは 台の登りと同じきに 自ずが発する言葉も其の意味も 店薫きをも混ざりしと 何かしらの香と 終わりなき人集り 玩具の銃声が怒って 「迷子の童」 祭囃子 遠くの 林檎の刺さる簽 私の情報にはない... 呻る夏 小銭の音に 惑う、暑きに惑う「様」は 栄乙女 虚の果てに 見上げては空に舞う 笑ってたくて 終わらない 水無月に育った 脳裏の傷が祭を為しては あなたを隠す 笑ってたくて 連れ出した 水無月で終わった 幌平橋の夢物語よ あゝ 私の堕落な言葉では 金魚(あなた)を海から掬えない 私の言葉が届いても 結局セコマで済ませてた。 戯れに美姿の思い出に飾りて 幾重の夏終わりに近づけたかった あなたの消えた夏と わたしの良き夏が 複雑にわたしを責む 呻る夏 小銭の音と 紛う、記憶が紛う「様」は 蓼を食う虫 わたしを試す 悪戯な夏に咲く 笑ってたくて 終わらない 水無月に育った わたしの詩であなたを為しては あの日を還す 笑ってたくて 連れ出した 水無月で良かった 中島の夏吹く物語よ あゝ 終わった回路にそっと 在らぬ思い出が在った まるでハッキリ 果ての走馬灯で... 「初期化が進む」 おわらないで 4aわらな4aで きえゆく4a4aた こ4a4aの4a4a4a 4aし4a4a4a4a4a4a 4a4a