夜に潜る君の姿 帰り道は要らないのだろう 背中を照らす灯りが酷く 美しかったな 言葉に迷い俯くのなら 静かにただ触れ合っていよう やがて燃ゆる群青に身を 任せてみようか 足りないものは何だろうな 数えればきりがない 過ぎ去る日々は風になって 絶えず季節を揺らしている 嗚呼 いつまでも後悔と愛憎が渦を巻いて この牙の矛先を 探し彷徨って歩いている 翡翠の海を眺めては君を思い出した 刹那の優しさが胸を締める 今も 風が散らす花の姿 無垢な荊棘 置き去りの熱 悦に浸る鴉を遠く眺めていたんだ 心を垂らし傷付くのなら 此処ではない何処かへ向かおう 君が想う全てになりたい そう思えたんだ 消えたい夜はどうしようか ひとりじゃ生きられない 醒めない夢は胸に棲んで 未だ命を喰らってる 嗚呼 いつまでも 温もりは透明な化けの皮だ 幸せが膨らむ度 夜は爪を研ぎ笑っている にわかな雨に打たれては 愛を求めている 陽炎 ひりつく日々を願う 今も 君の歌を歌うのならば どんな言葉が相応しいのだろう ひとつの言葉も要らないと 君は言うんだろう 君の歌を歌うのならば どんな言葉が相応しいのだろう 下らない夜の隅っこで 温い記憶を辿っている 嗚呼 いつまでも後悔と愛憎が渦を巻いて この牙の矛先を 探し彷徨って歩いている 翡翠の海を眺めては君を思い出した 刹那の優しさが胸を締める ただ惑う暮らしに君を想う 今も