微睡 テーブルの上 無造作な秩序 開け放たれた シルクの指先に触れる 蒸発の跡/まほろば 割れたサルヴァの上 踊る滑稽な幻 幼さが故に間違う 何度も カトラリーを並べ待つ星 柄と罅が交わる場所へ 青い鳥と梔子を 傷付き、再びかき集めるその手を 僕は止めなかった それを、彼女は偽善と言った 君達は言葉を持たない 誰にも触れぬ未熟な 芽に 嘲笑で祝祭を飾ろう それは 72の言葉 花蕾は今 瞼を上げる 薊の印 留める 明けるだけの日常 繰り返すガヴァネスの言葉達 靡くダマスクの影 尖って 薄明と成り変わる 靉靆のグラスで 踊る無形の幻 それも幼さかと云った 貴方は 誰を見下したのか? だけど 私 大人を真似たかった 青く差し込む月が咲く 霞み消える声 それを、彼女は受け入れた 君達は言葉を持たない 格子を傷つけるだけ それだけ 虚妄の祝祭をあげよう それは 72の言葉 花蕾は今 雫を落とす 薊(あざみ)の印 消える